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願い1 ページ44
「は〜びっくりした〜」
高嶋さんと加奈さんが帰ったあと、
私はへなへなとその場にしゃがんだ。
「ん？なにが？」
「ユノがあんなにきつい言い方するの、初めてだったから」
「あ〜、まあね。
ぼく自身滅多にああいう言い方しないから」
「ユノにとって”家族”って大事なものなんだね」
「あったりまえでしょ？自分を産んで、育ててくれた人たちだよ？
自分と長い時間を一緒に過ごしてきた人たちだもん」
「そうだね」
お店のドアを閉めて、私も葵の待つ保育園に向かおうとすると。
「ぼくも一緒に行くよ」
ユノがわたしの隣に立った。
「え、いいよ」
「よくない」
ぎゅっとわたしの手を握る。
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作者名：sai-sai
| 作成日時：2018年10月16日 22時
