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「今週末って空いてる？会おうよ」
全く的を得ない返事しか返ってこないので、
水野くんは話題を換えた。
「・・・やだ」
「え？ごめん、聴こえなかった」
「”やだ”って言ったの」
「・・・なんで？」
「なんでも」
「それじゃわかんねーよ。ちゃんと説明して」
「嫌なのよ！もう水野くんに会いたくないの！」
ためていたものが一気に噴き出してきたかのように、私はまくしたてた。
水野くんは驚いたようで、
電話の向こうは水を打ったように静かになった。
「ごめんね、水野くん・・・私、もう会いたくないの」
「ちょっと待って」
私は水野くんの言葉を遮って終話ボタンを押す。
これでいいんだ。
もう会わないほうがいい。
会うたびに悩んでしまうなら、
もう会わないほうがいい。
ぱちんと音を立てて、私は携帯電話をたたんだ。
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作者名：sai-sai
| 作成日時：2018年1月30日 9時
