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「そうなんだけどね」
突然目について、まじまじと見ちゃうんだよね。
ユノヒョンはそう言って、両手をぐーぱーぐーぱーと動かしている。
この人は、何年も花を触ってきたんだ。
菊やバラやゆりや、いろいろな花を。
「・・・僕は、その手は勲章だと思いますけど」
「ん？」
「ヒョンががんばっている証、だと思います」
「・・・ありがと」
僕の言葉を聞いて、ユノヒョンはうれしそうに笑った。
やっと会計を終え、袋につめてスーパーを出る。
ひゅうっと吹く風がとても冷たい。
ストールをきつめに巻いて、
私は家路を急いだ。
途中でふと、足が止まった。
・・・ここに花屋なんてあったっけ？
最近できたのかな。
毎日通っているのに、全然知らなかった。
入ってみようかな。
花を飾る習慣なんてないのに、
私はそう思った。
その花屋のあたりがあったかい、優しい空間に見えた。
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作者名：sai-sai
| 作成日時：2017年7月22日 23時
