東方フローリスト2 U-Know&Changmin (ページ11)

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「ただいま、かすみ」

「おかえりなさい」

玄関に入った拓司は、空間の変化にするどく気づいた。

「あれ、このお花買ったの？」

「うん」

「へえー、カラーってこんな色もあるんだ。きれいだね」

「拓司、カラーって名前知ってたの？」

「うん、母さんがいろいろ育ててたからね。
　あきれつつ話を聞いてたら、すっかり覚えちゃったよ」

夕飯を食べながら、

私は花屋さんであったことを話した。

「じゃあその店員さんはいなかったんだ？」

「うん・・でも、別の店員さんがいて」

「そうだったんだ」

「とても感じのいい人。私どうしようって困ってたんだけど、
　その人ずっと待っててくれて」

「へえ。かすみがそう言うくらいだから、ほんとに感じいいんだろうな」

ビールを飲んで、拓司が言う。

「こないだの店員さんもいい雰囲気だったよな。
　まったく、イケメンで感じいいなんてさ～、オレらの立つ瀬がないよな～」

「・・・今日いた店員さんもかっこよかったよ？」

「え！」

口をぽかんとあけて、拓司はフリーズした。

「・・・まじで？イケメン花屋？ダメだ、嫌われる要素が全然ねえ」

1人でぶつぶつ言ってうなだれてる拓司を見てふきだしそうになりながら、

私は空になった拓司のグラスにビールを注いだ。