クラシック～Changmin (ページ22)

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vol.22 ページ22

「その人、きっとモテる人なんだろうね」

玲ちゃんが言う。

「うん・・・たぶん」

「じゃなかったら最初に莉央を疑ったりしないでしょ。
　いろいろあったんだろうね、彼女関係で」

そうなんだろうなあ・・・

「で、莉央はどうなの？」

「え？」

「最初は疑ってたけど、今は心を開いてくれてるんでしょ？」

「開いてるかはどうかは」

「揚げ足とってないで。莉央はその人のこと、どう思うの？」

「どう・・・」

沈黙してしまった私に、玲ちゃんははーっとため息をついた。

「じゃあ、質問を変えるね。
　その電話のあと、しばらくその人と連絡とってないんだよね？」

「うん・・」

「莉央の気持ちはどう？その人と話さなくても全然平気？」

「・・・・・・」

たった1週間。

たった1週間、電話でマックと話さなかっただけ。

なのに、私はとても悲しい気持ちだった。

優しい、穏やかなマックの声。

いつもは鼻で笑うかんじなのに、ツボに入ると大笑いして。

私が疲れている日はすぐにわかってくれて、心配してくれて。

”リオの声が元気ないからすぐわかる”なんて言って。

それ、私もだよ。

マックの声はすねたり気を悪くしたなってのが丸わかりなくらい、口調やトーンがわかりやすくて。

今日は疲れてるのかな、大丈夫かなって声の日もあった。

仕事のこと、なんにも教えてくれなかったから言えなかったけど、

ほんとは口にしたかったよ。

電話を切るときに言ってくれる”おやすみ”の声はそれは甘く、私の耳に届いて・・・

この人が今私の目の前にいたら、なんて思ってしまうことも何度もあった。

声が聴きたい・・・

私も、あなたともっと話したい。

もっと知りたいよ・・・マック。