クラシック～Changmin (ページ1)

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vol.1 ページ1

つつつ。つつつつ。

電話の通信音が鳴る。

私は韓国に嫁いだ友人に電話をかけている。

玲ちゃんは2ヶ月前に結婚したばかり。

旦那さんは韓国の人だ。

日本で働いている人で、会社の飲み会で知り合ったらしい。

お式は韓国と日本で挙げたそうで、

私は日本の結婚式に招待された。

「玲ちゃん！」

式の後の写真撮影の合間に、私は玲ちゃんのところに行った。

「莉央！今日はありがとう！ブーケかわいいの作ってくれて」

「そう言ってくれるとうれしいなー！
　玲ちゃんすごいきれいだよ！旦那さんも優しそう」

おっとりという表現が似合う玲ちゃんの旦那さんは、グレーのタキシード姿で、

職場の仲間らしき人たちと談笑している。

「うん。彼のご両親もとても優しくて」

「このあと韓国に引っ越すんでしょう？
いろいろ大変そう」

数ヶ月の後、玲ちゃんは旦那さんとともに韓国に向かうそうだ。

「それはね、覚悟してる。
向こうは行事ごとも多いから。
お義母さんに教わりながらがんばるわ」

「がんばって。電話するからね」

「うれしい・・・
向こうに行ったら韓国語ばかりで、
日本語に餓えそう」

「日本語忘れないでね？」

「まさか！」

あはは、と私と玲ちゃんは笑いあった。

玲ちゃん元気にしてるかな。

ぷつ、とつながる音がした。

『・・・もしもし？』