30話 ページ30
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ただただ呆然と椅子に座っていると、おじさんとおばさんが駆けつけてくれて、いろいろな手続きを済ませてくれた。
わたしもお葬式があるから、学校やポアロへの連絡をしたあと、一度家に戻ることにした。
もう夜も
とりあえず一旦着替えて、きれいな制服を持っていかなくちゃ。
あと、少ししかないが母のものを持って行って、棺に入れてあげよう。
ちゃんと寝なくちゃな…
いろいろとする事があるのに、頭がうまく働かない。
とにかく母方の親戚への連絡はおばさんがしてくれたから、わたしはちゃんと座っていなきゃ。
おばさんだって辛いだろうに、また迷惑かけちゃったな。
おぼつかない足で曲がり角に差しかかったとき、誰かにぶつかった。
「すみません…って、A!?」
蘭ちゃんにコナンくんだ。
いつものわたしなら笑顔で声をかけただろうけど、今のわたしにそんな余裕は無かった。
「どうしたの?A姉ちゃん」
コナンくんが不思議そうに聞いてきて、力ない声で答えた。
「お母さん…亡くなっちゃった」
わたしがそうとだけ言うと、2人は顔色を変えた。
なるべく心配かけないように、無理に笑顔を作る。
「学校に連絡はしといたんだけど、もしちゃんと出来てなかったら伝えといてくれる?」
すると蘭ちゃんは、うん、とだけ言った。
わたしが無理して笑ってるの、気づいてるんだろうな。
それじゃ、と言って家に向かって歩いた。
もうわたしには、何が残っているのか分からなかった。
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みすと(プロフ) - わあああ返事遅くなってすみません(;; ) わたしも見ました、何回みても最高ですよね… こちこそ読んでくださってありがとうございます! (2020年4月24日 13時) (レス) id: 2f6679e490 (このIDを非表示/違反報告)
なな@鬼滅あんスタ(プロフ) - 昨日のロードショー見て来たのはうちだけじゃないハズ((((作者さんありがとうございます... (2020年4月18日 9時) (レス) id: 967fb8e362 (このIDを非表示/違反報告)
みすと(プロフ) - 加々知 零さん» 黒羽快斗くん夢、書くのとても楽しかったです(つω`*)小説読んでくださりありがとうございます! (2019年7月2日 22時) (レス) id: 2f6679e490 (このIDを非表示/違反報告)
加々知 零 - 。゚(゚´ω`゚)゚。快斗×夢主がヤバイよぉぉお!! (2019年7月2日 21時) (レス) id: b33ef74fc2 (このIDを非表示/違反報告)
みすと(プロフ) - 木実こむぎ@Project KZ副隊長さん» 最後のセリフは絶対これで終わろう!って考えていたのでそう言っていただけて嬉しいです!本当に読んでくださり感想までお聞かせくださり、ありがとうございます!また何か書き始めたら覗いてってください(^^) (2019年5月31日 19時) (レス) id: 2f6679e490 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みすと | 作成日時:2019年5月8日 21時