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○
「A、何してんだ」
「え、ゴミまとめて捨てとくよ?のポーズ」
「…前から少し、怪しいとは思ってた
もう捨てに行かなくていい」
轟くんは、私からたくさんのお宝ば入る予定だったゴミ袋を取り上げて、お宝を入れたあとゴミ箱に捨ててしまった。
「ああああ…」
「どう見てもゴミだから、ゴミはゴミ箱へ」
こつんとおでこを小突かれる。
お互いに思っていることを、伝えるようになって、なんだか距離が、縮まった気がする。
…そしてわたしの変態度も、上がってきたような自覚が芽生えてきた。
そして私の思っていること、轟くんに伝えられていないことは、あとひとつだけ。
お昼休みが終わる前にと、急いで轟くんを呼び止める。
「轟くん、あのね!」
轟くんが振り向く。
やっぱり今日も麗しい。
「わたし、ヒーローになりたい!
今までも、プロヒーローに憧れて、言ってきたことなんだけど…
轟くんに、追いつきたいから!
わたしも、人を救えるヒーローになりたい!
轟くんは、私にとって、すごくかっこいいヒーローだから!」
言いきって、はぁ、はぁと息が少し乱れる。
すると目の前の轟くんは、少し顔を赤くして。
「気持ちを伝えてくれんのは嬉しいけど、そんな恥ずかしいこと、大声で言うな」
わたしはたまらず笑顔になる。
轟くんにかけよってにこっと笑えば、「一緒にヒーロー目指そうな」って微笑んでくれた。
わたし達が目指すヒーローへの道は、まだまだ続く。
そしてこれは、わたしの原点の物語だ。
．
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作者名：みすと | 作成日時：2019年1月24日 23時
