17年【ジン君は手負いの猫と言うより狼…?いや、やっぱり猫だな。】 ページ20
『また今度ね。美味しい珈琲とお菓子を作って待ってるよ。』
「えー。」
おそらく、私が連れて行ってくれないと考えて大人しく引き下がってくれた。しかし、何処でジン君の事が露出するか分からない。
『今度、絶対に招待してあげよう。』
「絶対だよ。」
あの探るような目付きは頭からこびりついて離れない。
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家に帰れば、ジン君は寝ていた。スヤスヤと寝息を立てている彼。私が帰ってきたのにも関わらず、全く起きないのだ。かなり疲れていたのだろう。
私は、昔、諭吉にやっていたように…九作にやっていたように頭を撫でてやる。すると、パチリと目が開いた。
「…何してやがる。」
『頭、撫でてる。』
「やめろ。」
『私の孫達は頭を撫でたら嬉しそうに擦り寄ってきたぞ?』
「孫?」
『そう、孫。』
なんとも間抜けな顔をして驚いているジン君。
「孫…テメェ、何歳なんだ。」
『きっと、君の中の記憶で眠っている私はお爺ちゃんの私だ。』
「それはつまり…若返ったってことか?」
『あぁ。』
「はぁ…?」
そんな馬鹿な、と呟いて少し考える素振りを見せた。記憶を漁っているのだろうか。
「ジジイ……そう言えば、ヨコハマで…年寄りに毒薬を…」
『うん、それだな。私はヨコハマに住んでるよ。』
「は?あの年寄りが…お前?」
『あぁ。』
「…マジか。」
『いっそ、あの場で死ねたらよかったんだけどな。
きっと、中々死ねないのは"オレ"が罪を償いきれていないからだろう。』
「どういうことだ…?」
『オレノ罪ハ、永遠二裁カレル事ハナイ。』
座右の銘【永遠に続く罪を背負う事はオレに取っての生き甲斐である】
18年【彼、私の親族なんじゃぁ?とか思い始めている今日この頃。】→←16年【コナン君がうちに来たいと言い出した…!けどジン君いるんだよなぁ…!】
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三毛猫 - 面白いです!組織好き!! (2019年7月23日 18時) (レス) id: 18b5c09236 (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - すみません、ジンが可愛く思えてしまった私は病気なんでしょうか それとも年か!? (2019年4月13日 23時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
レキ(プロフ) - 死 体 ハ 見 付 カ ッ テ ナ イ 。フラグか?! (2019年4月10日 6時) (レス) id: c6d49836df (このIDを非表示/違反報告)
咲希(プロフ) - 【朗報】警察学校組生きてた──めっっちゃ面白いです!社長…実のお爺ちゃんを馬鹿とは…いいですよ。もっと言いなさい……。これからも頑張ってください! (2019年3月30日 4時) (レス) id: cdd9e80849 (このIDを非表示/違反報告)
あかねこ - わ、やっぱり……! 不運持ちの夢主ちゃんや下級構成員のお話、よく読んでました。 アスパラさんの心中お察しします。途中で終わり残念でしたが、素敵な物語をありがとうございました。 これからも影ながら応援しています。 (2019年3月7日 16時) (レス) id: be00f2b1a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アスパラ | 作成日時:2019年3月3日 23時