遊真のお姉さんは黒トリガー使いでした！ ２ 【ワールドトリガー】

第７０話 ページ27

「わざわざオレたちを馬鹿にしに来たのか」


三輪の迅に対する警戒は解けない


「ちがうよ おまえらがやられるのも無理はない なに
しろ遊真・優菜(こいつら)のトリガーは

黒トリガーだからな」


遊真と優菜の頭に手を置き言った迅の言葉に三輪達が驚く 奈良坂は除いて＿＿＿


「・・・・・！？」

「マジで！？」

「・・・・・」

「 ((「黒トリガー」・・・・・？))」


聞いたことのない単語に修は首を傾げた


「むしろおまえらは善戦したほうだな

こいつらにおまえらを殺/す気がなかったとはいえ
黒トリガー２人がかりで戦ったんだ・・・・・

さすがA級三輪隊だ」

「・・・・・」

「・・・・・レプリカ 黒トリガーって 何だ？」


修は訊く


《ふむ

黒トリガーとは優れたトリオン能力を持った使い
手が死後も己の力を残すために自分の命と全トリ
オンを注ぎ込んで作った特別なトリガーだ

黒トリガーには作った人間の人格や感性が反映さ
れるため使用者と相性が合わなければ起動できな
いという難点があるが

その性能は通常のトリガーとは桁違いだ》

「自分の命と全トリオンを・・・・・」


レプリカの説明を聞き合点がいった


「こいつはおれの親父のトリガー

死/んだ親の形見だ」


指輪を見ながら語っていた遊真


『うん 大切な人・・・・・

わたしを本当の娘みたいに接してくれたわたしの
『師匠』』

『さっきの死んだ師匠っていうのは

ルナさんのことだよ』


腕輪のある左手首を押さえながら悲しそうに語っていた優菜


「((じゃああれは・・・・・))


「このところ普通の近界民相手でもごたごたしてる
のに黒トリガーまで敵に回したらやばいことにな
るぞ

「こいつを追いまわしても何の得もない」

おまえらは帰って城戸さんにそう伝えろ」

「・・・・・その黒トリガーたちが街を襲う近界民
じゃないって保証は？」

「おれが保証するよ

クビでも全財産でも賭けてやる」

『「・・・・・」』


遊真と優菜は無言で迅達を見つめていた


「迅さん・・・・・！((「未来を見る」サイドエフェ
クト・・・・・！」


だが三輪の様子が変だ


「・・・・・・何の得もない」・・・・・？

損か得かなど関係ない・・・・・！」


拳を握る手は震えていた


「近界民は すべて敵だ・・・・・！！」


怒りは頂点を達していた


「ベイルアウト！！」

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