黒パーカーは中等部で何を想う【Ｙ学園】 (ページ2)

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霧隠は近くのソファーで焼きそばパンを食べている生徒に声をかける

｢おい君、三又義ノズチカはどこにいる｣

｢なんだオメェ｣

そういった霧隠に近づきガンを飛ばす生徒

｢おい待て、そいつ生徒会長じゃねぇか！｣

｢何？｣

｢安心しろ、私はお前たちを取り締まろうとは思っていない。ボスの三又義ノズチカに会わせろ｣

｢はぁ？ノーズは忙しいんだ。いくら生徒会長の頼みでも聞けねぇな｣

｢勘違いしているようだな｣

これは頼みではない……命令だ｣

その威圧感に男子生徒たちは後ずさる

｢センパイ、いいじゃないっすか。ノーズに生徒会長が会いに来た…それはそれでハクつくっしょ……それに、新しいボスの紹介をするいい機会じゃないっすか｣

しかしそれにどもる生徒

｢け、けどよぉ…｣

｢ノーズが1番嫌いなヤツ、なんでしたっけ？｣

それに答えようとした生徒が後に現れたフードを被った少年に蹴られた

｢空気の読めないザコっしょ、センパイみたいな｣

その少年は霧隠たちの方を向く

｢さぁ、奥へどうぞ｣

通路の奥に歩き始めた少年の後に続く霧隠とYSPクラブの一行

倉庫の一番奥にある部屋の前に着くと少年は霧隠たちの方を向いた

｢ノーズたちはこの先にいる感じっす…じゃ、僕はこれで｣

｢すまないな｣

｢いえ、生徒会長のお役に立てて光栄っすよ……フフフ｣

そう言ってさらに奥に進んで行った少年

｢なんかブキミ｣

｢でもキャラ立ってるね｣

立ち去る少年を見ながらそういったマタロウとコマ

ジンペイは｢へー！｣と感嘆の声を漏らしている

｢あいつら…こんなところで一体何を……｣

その様子を少し離れた通路から影野シノブが見ていた

中に入ると10数段程に積み重ねられた跳び箱が2つあった

手前側にはノーズこと三又義ノズチカが、奥には黒いパーカーを着た人物がそれぞれ座っている

その背景に赤い蛇が描かれた布が、彼らの足元にはトップクラスが募っていた

｢アイツらがボス……｣

霧隠の後ろにいた1年生たちはその風格に怯えていた

｢誰かとおもえば生徒会長…それに、YKKクラブの諸君か…｣

｢違う！YKPクラブだ！｣

｢YSPクラブだよ！｣

『(あーコイツらが……)』

奥の跳び箱に座っている人物はコントのようなやり取りをするジンペイたちをジッと見つめていた