OVER／sha※※ ページ7
こんな最悪な毎日にも慣れてしまった。
と、言えれば楽だったのに。
「しゃおろん」
「……」
「しゃおろん、ご飯だよ」
「うっさ、邪魔」
電池の切れた心臓に釘を打っている。
すべては彼のため？
そう、はじめはそうだったのね。
疲れてて私に当たりが強い彼をたすけてあげようと思ったのよ。
でももう無理だ、体が駄目なんだ。心はいつでもあなたにあるのに。毎日頭が痛くなるのは、心と体、どっちの病気なんだろ。
昨日ぶん殴られたほっぺたが、無理やりされた時のキスマークが、食べたものを跳ね返した臓器が。
わたしの体を侵食して、私はワタシじゃなくなっていくの。
ごめん。本当にもう、もう、限界というか、本当に好きなのに、許せないの。
「…A」
私の名前を呼んでくれる。
嬉しい、ありがとう。
「やめろ」
「もういっかい、大好きになれたらな」
こんな尖ったもの持ってるのに、心配してよ。
怖くなんかないけどね。
「……殺したきゃ殺せばええわ」
「うん、うん」
私の真っ黒な瞳はね、あなたの明るい色した希望を汚しちゃうのよ。
しゃおろんがそうなったのは私のせいだね。だから、責任取るべきなの。
「さよなら、しゃおろん」
「…え、」
頸動脈が裂けたのはワタシ。
あのね、間違っても最愛の人の未来を奪ったりしないのよ。
今回はたまたまで、別の人とだったら上手くいくんじゃないかな。
あなたの前でやったのは、たとえトラウマでも、私を焼き付けて忘れないで欲しかったのね。
なんてキタナイ。
「しゃ、」
「しぶとい奴やな、喋んな」
「……」
「人ってこんなふうに死ぬんやな」
最期に、いいもの見せられた？
にひ、と汚い笑顔を晒せば、手をぐぅぅと握られて、別に痛くもないけどね。もう。
案外、私の血液を嫌がったりしないのね。
怪訝な表情ひとつ見せないのよ。
「もう嫌や…」
その時あなた、はじめて泣いたのね。
狂ったようにぶつぶつ呟く言葉を理解しようとしたけど、酸素が回らなかった。
さいごに見たのはあなたの服のボーダー模様。
わたし、もうしばらく、あなたの心の中にいるね。
それじゃあね。
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さかなしょこじゅん - 令霊さん» ありがとうございます！！！！！とっても嬉しいです。ぼちぼちまた更新してまいります！！！ (5月7日 21時) (
レス) @page32 id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
令霊(プロフ) - 前作のしきからずっと大好きな作品です。気が向いた時にでものんびり更新してくださると嬉しいです。 (5月5日 23時) (レス) @page11 id: 3183f8a143 (このIDを非表示/違反報告)
さかなしょこじゅん - 田中さん» 思った以上に想像で補って頂けて嬉しいです！笑 分かります、具体的に何がいいかって聞かれるとわかんないんですけどなんかいいですよね。なんか。 (11月24日 7時) (レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
田中(プロフ) - ciくんのやつで主ちゃんが56されちゃったあとに、スパイが発見されて優秀なコマがひとつ減らされることまでが計画的犯行だったとか、あと数日56すのを待てば助かったのかとか自責の念でciは苛まれて欲しいですね…、そういうの好きです^_^ (11月24日 2時) (レス) @page11 id: d6054e066b (このIDを非表示/違反報告)
さかなしょこじゅん - なんも思いつかねえ (11月21日 0時) (レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかなしょこじゅん | 作成日時：2023年11月11日 0時
