〃 ページ34
「おはよう」
「…鬼だ」
「え？」
す、と腕があるべき場所を見た。
あった。
傷が深かったとかで、やむを得なかったとか言って、またなくなってしまうかと思った。
「ごめん、間違えた。夢を見てたから」
「そっか」
わたしの話を聞きたがるウツもなんにも言ってこなかった。
当たり前だ。
わたしが気づいているのをウツもきっとわかってる。
それでも毎日が続いている。愛されてる？
でもそれじゃいけない。
「ずっと真っ青だよ。どうしたの」
「俺は目も髪も青いからなあ、ずっと」
「顔はいつも白いじゃん、人じゃないみたいにね」
「A…」
とうとう、あの話をもってくるか？
黙っているなら、わたしから。
「ウツ、もうそろそろ終わらせて欲しい」
「…何を」
「いつまでやってるの？わたしを呪ったのはウツでしょ」
「………やっぱりAは、」
「でもわたしを殺したのはウツじゃないよ！」
目を大きく開いてわたしを見ているようだが、あと3秒くらいで泣き出しそうだ。
「わたしを世話してそんなに面白いの。7つの頃からずっとわたしのこと見てたでしょ。気づいてたよ。わたしのことずっと好きだったのね」
「目、覚ましてよ。ウツのせいじゃないからさ。起きてよウツ。たぶんおまえと再会する前にAは首を吊って死んだんだよ」
「やめろ！！！」
ウソだよ。
ウソに決まってる。わたしはここにいる。
でもきっと信じるんだ。
つねに自分よりわたしの死と見つめあってるから、彼は。
わたしを殺したくて駆け落ちたのかとおもったけど、そうじゃなかったんだね。答えが出るまで3、2、
「愛してもーてごめんなさい」
膝を抱えて座るわたしの肩をぐっと掴んで、まっすぐ見つめて言われた。
わたしの目からも涙がぽつり。
「オマエが、Aが死ぬまで」
「……」
「おねがいやから、そばにいさせてください」
「プロポーズ？」
「してもええかな」
つぎのひ、わたしは死んだ。
言ってあげよう。おまえはどう足掻いても殺人犯だ。
おまえに死はない。永遠に。
だからどんな目に遭っても、わたしという普通の少女を殺したせいで、きらわれるのだろう。
当たり前の仕打ち。
しかし、見守っていてあげよう。
生まれ変わってまた会えるまでね。
続く
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さかなしょこじゅん - 令霊さん» ありがとうございます！！！！！とっても嬉しいです。ぼちぼちまた更新してまいります！！！ (5月7日 21時) (
レス) @page32 id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
令霊(プロフ) - 前作のしきからずっと大好きな作品です。気が向いた時にでものんびり更新してくださると嬉しいです。 (5月5日 23時) (レス) @page11 id: 3183f8a143 (このIDを非表示/違反報告)
さかなしょこじゅん - 田中さん» 思った以上に想像で補って頂けて嬉しいです！笑 分かります、具体的に何がいいかって聞かれるとわかんないんですけどなんかいいですよね。なんか。 (11月24日 7時) (レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
田中(プロフ) - ciくんのやつで主ちゃんが56されちゃったあとに、スパイが発見されて優秀なコマがひとつ減らされることまでが計画的犯行だったとか、あと数日56すのを待てば助かったのかとか自責の念でciは苛まれて欲しいですね…、そういうの好きです^_^ (11月24日 2時) (レス) @page11 id: d6054e066b (このIDを非表示/違反報告)
さかなしょこじゅん - なんも思いつかねえ (11月21日 0時) (レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかなしょこじゅん | 作成日時：2023年11月11日 0時
