愛情／rbr ※ ページ22
【軍パロ】
私の彼はいつだって残酷だった。
好きだって言ってくれたこと、1、2回しか無いし。
友達の前では笑うくせに、私と一緒の時じゃいつでも真顔だし。
戦いに繰り出す私の手を握ってくれたことは無かった。
大きな戦いに挑む前、私は彼の部屋に歩く。
恋人にさえ国のために散れって言うロボロのことだから、きっとマトモに返してはくれないけれど。
「お邪魔します」
「なんの用や、暇やないで俺」
「私のこと、いつか貰ってね」
「あ？」
意味深にそれだけ言って引っ込んだ。
さぞかし困惑してるでしょうに。ぶっきらぼうで冷たくて嫌味ばっかしで少し優しい男のロボロは、私のこと貰ってくれるかな。
ヤだって言われたらそれっきりだから、急いで扉閉めちゃった。
想像がはっきりついちゃったから。
私がいるのは前の方。生き残れるのは後ろの方。
ダメだね、私これきっと死んじゃう。
私の行動は間違いじゃなかったな、会いに行ってよかった。
なんとも最低な景色を駆けて、ひとつでも多く貢献する。たったそれだけが、毎回苦しくて。つくづく、能無し。
ああ、もうダメだ。でも周りに味方は沢山いる。私が落ちても大丈夫だ。目の前の男の人が、銃を構えた。
目を瞑った時、右っ側から大勢の人が来るのがわかって、これはロボロの仕業だと確信したけどね。
最後にかけられた情けは、十分に私の涙を誘った。
目を瞑ってる。
体の感覚が少しだけ、ある。目が開かない。四肢が動かない。心臓の音がきこえる。
遠かった騒がしさも聞こえてきて、あ、あと、私の名前を呼ぶ声も聞こえるな。
「A、A、」
わ、ロボロだ。泣いてるね、大変。
「俺っ、俺、結婚しよう、お前しかおらんねん」
あら、嬉しい。
遠のく意識を必死に取り持って、耳を澄ます。
「…や、ちゃうな、お前がええなぁ」
ふんわり、頭を撫でられた感じがした。
それを最後に、私は動けなくなった。
すすり泣く声は遠く、美しい彼は、いつも冷酷だった彼は、彼なりに考えていたのかな。
Aは俺のお嫁さんやで、って言ってくれた気がした。
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さかなしょこじゅん - 令霊さん» ありがとうございます！！！！！とっても嬉しいです。ぼちぼちまた更新してまいります！！！ (5月7日 21時) (
レス) @page32 id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
令霊(プロフ) - 前作のしきからずっと大好きな作品です。気が向いた時にでものんびり更新してくださると嬉しいです。 (5月5日 23時) (レス) @page11 id: 3183f8a143 (このIDを非表示/違反報告)
さかなしょこじゅん - 田中さん» 思った以上に想像で補って頂けて嬉しいです！笑 分かります、具体的に何がいいかって聞かれるとわかんないんですけどなんかいいですよね。なんか。 (11月24日 7時) (レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
田中(プロフ) - ciくんのやつで主ちゃんが56されちゃったあとに、スパイが発見されて優秀なコマがひとつ減らされることまでが計画的犯行だったとか、あと数日56すのを待てば助かったのかとか自責の念でciは苛まれて欲しいですね…、そういうの好きです^_^ (11月24日 2時) (レス) @page11 id: d6054e066b (このIDを非表示/違反報告)
さかなしょこじゅん - なんも思いつかねえ (11月21日 0時) (レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかなしょこじゅん | 作成日時：2023年11月11日 0時
