昔の話6 ページ27
きゃぁぁぁ!!!
男1「何やってんだ!!!逃げるぞ!!!」
男2「ガキはどーすんだ？」
男1「そんなこと言ってる場合か!?」
どこかから聞こえる女の人の叫び声も
逃げていく男たちも何も気にならなかった。
「おにいちゃん？」
私は足に力が入らず地面に座った。
目の前には倒れた兄。
地面には赤いものがどんどん広がっていく。
「お兄ちゃん!!!お兄ちゃん!!!」
泣き叫ぶように名前を呼んで。
何度も何度も
ひたすら叫んで。
たったの数分だけだったと思う。
ただその間は永遠のように感じられて。
喉が痛くなってきた時に
兄の体が少し動いた。
兄「A…」
「お兄ちゃん!!!」
聞こえた声に駆け寄れば
兄の瞳に私の姿が写った。
兄「良かった…無事、だな…」
苦しそうに息をする兄を前に
無力な私は何もしてあげられなくて。
兄「っ…！ごめ、ん…」
謝るのは私の方だよ
兄「一人にして…ごめん…
最後まで…守って、やれなくて…」
もう充分、守ってくれたよ
兄「いつ、か…
お前…にも、大切な、ひとが…それまで…」
兄はそのまま息をしなくなった。
その意味を理解した瞬間
今まで耳に入らなかった喧騒が響いてきた。
遠くからは救急車のサイレンの音が聞こえる。
誰かの叫び声が聞こえる。
ねぇ…お兄ちゃん
大切な人を失うことが
こんなに苦しいなんて知らなかったよ
胸が押し潰されそうだよ
信頼出来る人が出来たらって言ってたけど
いつか別れるって分かってるなら
こんな思いをするくらいなら
そんな人…要らない―
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かなと - 何度も言いますがオリジナルフラグをお外し下さい違反なので。編集画面にも注意がちゃんとあります。読まない、読めない、理解出来ないなら活動はおやめ下さい。オリジナルフラグを外されないなら違反報告します (2019年6月4日 20時) (
レス) id: b946a130ab (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年6月4日 19時) (レス) id: b946a130ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷梨和真 x他1人 | 作成日時：2019年6月4日 18時
