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ピピピピ、ピピピピ、カチ。
誰にも起こされずに、時間通りに起きるのももう慣れた。
たまに、朝のまだ脳が起き切らないまどろみの中、大好きだった声を探してしまうのは、もう癖だ。
今となってはもう、機械音しか聞こえるはずがない。
この施設に来てすぐの頃、“お兄さん”に自分がいた場所がどういう場所だったか、教えてもらった。
そして、自分が今どんな場所にいるか、というのも。
真実を聞いた時はかなりショックを受けた。
それと同時に思ったこともあった。
どうにかしてここから脱したい。
そして、大事な兄弟達を、大好きだった彼を、助けに行きたい。
だが、彼らが12歳になるまでに間に合うだろうか。
『どうしても、1月15日までには助けに行きたい。』
この日を目標にしていた。
もしかしたら、助けられない兄弟もいるかもしれない。
それでも、絶対に彼らは、特に、本当は泣き虫で寂しがりやの彼は生きて欲しかった。
この命に代えても。
目標の日まであと2ヶ月程だろうか。
正直、今までヴィンセントと進めていた脱獄計画があるにしても、時間が圧倒的に足りなすぎる。
半分寝ぼけた脳内で作戦を考えていると、今日の服に紛れていた、『支援者』からの手紙を監視カメラの死角で、支度を進めながらいつものように読んだ。
もし誰かが見ていれば、おそらくこちらの方が先に気づく。
Aは、手慣れたように物音ひとつたてず、その手紙を開いた。
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フィルア(プロフ) - 道端のマカロンさん» コメントもご指摘もありがとうございます・・・・！修正させていただきます！！完結まで見守っていていただけると嬉しいです！ (2021年11月18日 14時) (
レス) id: 12393e8720 (このIDを非表示/違反報告)
道端のマカロン(プロフ) - 一気読みして、お気に入り追加させていただきました！次の投稿楽しみにしています！それから、｢ミネルバ｣ではなく｢ミネルヴァ｣が正しい名前ですよ〜(´▽｀ ) (2021年11月15日 18時) (レス) id: 785eafa2ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フィルア | 作成日時：2021年10月5日 17時
