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「傑、ずっと薬指見てるね。そんなに嬉しかったの？」
日没が近づいてきてあたりが暗くなってきた。ベッドに横たわらせた悟はまだ寝ていて、私を挟んでその隣に傑が座っている。
私に頭を撫でてとせがみながら、じっと自分の薬指を見て恍惚とした表情で見つめている。
今にも蕩けそうなくらいに顔が緩んで、私の問いかけを聞くとポッと耳を桃色に染めて小さく頷いた。
「私たちAに拒絶されると思ってたから＿＿夢見心地なんだ」
「そう、これが夢じゃないといいね。そうだ、今日は傑の好きな蕎麦にしようか。ケーキも買ってあるんだよ」
自分の指を撫でながら呟く傑の頬を軽く抓ってから、ぐーっと背伸びをして床に足をつける。
傑と悟が正式に付き合えた記念日だね、なんて少し茶化しながらキッチンへと姿を消してみた。振り向きざまに見た傑はなんだか泣きそうだった。
蕎麦を袋から出して湯掻いて、付け合わせを作る。水に付いたらいけないから、と指輪を外そうとすると＿＿
「なるほど。拒絶ってそういうこと、ね」
指輪は外れなかった。
どれだけ力を込めてもびくともしない。かといって、水に濡れるかといえば悟の術式が込められているのか、上から水を流しても指輪の周りを流れるだけ。
防水どころではなく、呪霊すら攻撃できない完全防備かのようになっているけど、やりすぎな気もする。
なんて考えながら、他にどんな機能があるのか少し気になって、持っていた包丁を指輪に振りかざしてみた。
そしたら＿＿
「A！！」
「頬に切り傷ができてる！せっかくこんなに綺麗なのに....」
包丁が指輪にかけられた術式によって跳ね返り、後ろの食器棚に刺さってガラスが散々と散った。
それと同時に傑と悟が私の方へと飛び出して来た。
跳ね返った包丁のおかげで私の頬から血が流れる。傑も悟も割れた後ろの食器棚や食器はお構いなしに、あたふたと慌てる。
「大丈夫だよ。これくらいは自分で治せるし。それよりもこの指輪、攻撃されたら2人に分かるようになってるんだね」
これは攻撃であればなんでも跳ね返すようになっている。加えて、攻撃が加わった瞬間、2人が気づくようなシステムになっている。
でなければ、こんなに早く飛び出してくるはずがない。
「もう、本当に2人とも可愛いんだから」
独占欲の域を優に越えた重い重い2人の愛。これじゃ、誰も私に近づくことはできない。
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ゆかり(プロフ) - 次の作品のパスワード見たいので教えてください！ (3月30日 23時) (
レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
♡ - 私と手を繋ぐこと許してあげるとか夢主何様だよ爆笑 (3月8日 23時) (レス) @page6 id: 4a3a97ff3f (このIDを非表示/違反報告)
花ノ園(プロフ) - てんごくさん» 当方の作品を読んでくださりありがとうございます！まだまだ更新していくので今後ともよろしくお願い致します！真理に気付いてしまうとは、さては色々な作品を読み込んでおられますね？ (3月5日 17時) (レス) id: e5dd021f40 (このIDを非表示/違反報告)
てんごく(プロフ) - 花ノ園様!!!わたくしはｯ、貴方のお陰でｯ性癖が捻れに捻じ曲がってなんかもう、大変な事になっております本当に!!!元々、こういうのは、好きだったのですが…!この、神作を見てｯ(これの前作読んだ後花ノ園様の作品を読み漁りました、幸せでした。）真理に気付きました (3月5日 16時) (レス) @page14 id: d31d16bd17 (このIDを非表示/違反報告)
花ノ園(プロフ) - ふじさん» 続編が約2年後という超重鎮出勤で申し訳ないです....ページたっぷりで更新して行く予定なので、今後ともよろしくお願いします！ (3月5日 15時) (レス) id: e5dd021f40 (このIDを非表示/違反報告)
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