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うるうると期待した2人の視線が私に刺さる。
私の手を自分で動かして腹の上を何度もすりすり、と擦らせる。それだけで気持ち良いのか、段々と目が虚になってきた。
はぁ、はぁ、と苦しそうな息遣いが頭上から聞こえてくる。
「悟、傑。良い子だから、手を離して」
「んう、やだぁ」
「もうちょっとだけ、お願い」
2人に言い聞かせるとワントーン高い声が返ってきた。しばらくの間、ずっと我慢させていたから欲求不満なのだろう。私の手に縋りつくように快楽に身を委ねている。
肩を上げ下げして、壁に寄りかかる姿は色っぽいのだと思う。
どうやってこの子達に言うことを聞かせようかと悩む。ここまで甘えてくるのは珍しいし、お利口さんだから声を強めて言うことを聞かせたくはない。
だって、そうしてしまえば、この子達は私が怒ったと思ってきっともうしなくなるだろう。
そうであっては困る。こんなに可愛らしいのに。この子達には純粋で可愛くて愛らしい子でいてもらわなきゃならない。
「じゃあさ、」
「、?」
「?」
「今すぐお家に帰ろう。なんかお前たちのことを見てたら、早くつけてあげたくなっちゃった」
2人のもっと可愛い姿を早く見せてくれる?と言えば、返事の代わりに嬉しそうに鈴の音が1回だけ鳴った。
シャラン、と。
優しい音色が私の近くで2つ。
___一応、食材を買うのも目的の1つではあったんだけど、2人を見ていたらどうでもよくなってしまって、結局手ぶらで帰って来てしまった。
家に着くなり2人は浮き足だって寝室に入り、私がそれをつけられるように顎を上げている。
「2人とも、とってもいい子」
首に縫い付けられた首輪をなぞり、ネームプレートと鈴を取り付ける。さとる、すぐると平仮名で書かれたそれが首輪に収まると前よりも家畜の印象が強くなる。
楽にしていいよ。と言えば、鈴が鳴った。今度からこの子達が動くとこうやって鈴の音が聞こえてくる。
これでどこにいるかすぐ分かる。そんなことを2人も思っていたのか、「これでどこにいてもAが見つけてくれる」と愛らしく目尻を下げた。
私も同じように目尻を下げて、今度は私の意思で2人のお腹に手を置く。その瞬間、待ち侘びたかのように物欲しそうな顔に変わった。
「さっきの続きしたい?」
「うん。さっきの、足りなかった」
「お腹がザワザワしてるから早く」
なんて懇願する。
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ゆかり(プロフ) - 次の作品のパスワード見たいので教えてください! (3月30日 23時) (レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
♡ - 私と手を繋ぐこと許してあげるとか夢主何様だよ爆笑 (3月8日 23時) (レス) @page6 id: 4a3a97ff3f (このIDを非表示/違反報告)
花ノ園(プロフ) - てんごくさん» 当方の作品を読んでくださりありがとうございます!まだまだ更新していくので今後ともよろしくお願い致します!真理に気付いてしまうとは、さては色々な作品を読み込んでおられますね? (3月5日 17時) (レス) id: e5dd021f40 (このIDを非表示/違反報告)
てんごく(プロフ) - 花ノ園様!!!わたくしはッ、貴方のお陰でッ性癖が捻れに捻じ曲がってなんかもう、大変な事になっております本当に!!!元々、こういうのは、好きだったのですが…!この、神作を見てッ(これの前作読んだ後花ノ園様の作品を読み漁りました、幸せでした。)真理に気付きました (3月5日 16時) (レス) @page14 id: d31d16bd17 (このIDを非表示/違反報告)
花ノ園(プロフ) - ふじさん» 続編が約2年後という超重鎮出勤で申し訳ないです....ページたっぷりで更新して行く予定なので、今後ともよろしくお願いします! (3月5日 15時) (レス) id: e5dd021f40 (このIDを非表示/違反報告)
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