不 良 学 校 .【HQ】

転校して16日目 ページ19

Aside




…私はなにが正しかったのだろうか。

さっきのくろおさんの蹴りをちゃんと受けているべきだった？
それじゃ、気絶して無理矢理でも"姫"にされそう。。



…結局、リエーフに目をつけられてから私の"権利"というものはないのだ。



世に言う『拒否権なんてない』ってやつ。？






「お前、やっぱ姫やれよ」


くろおさんが私の目を見てそう言い放つ。



『…姫、という存在はそんなに必要なんですか？』




だいたい、姫って守られる立場でしょ？
そんなのただの足手まといじゃん




「…ここの学校ではな"姫"がいたほうが強いってことなんだ」



『わ…っ』




さっきからずっと黙って聞いていた薄茶の短髪の男の人がそう言った。


『つよい…？』



強さって姫がいるかいないかで決めるもんなの？
普通に喧嘩に勝つか負けるかじゃないのか。




「姫を守れるような強さがないと姫を作ってはいけない、そういうことだ」



『…つまり、あなた達は強いと？』




「まあ、弱くはないよな」




…馬鹿馬鹿しい。
姫作って守れるか？


姫なんていらない存在じゃん









「それに俺達に興味を示さない女なんて初めてみた」




"それが気に入ったんだ"と、くろおさんが言う。





『…きっとあなた達に興味を示さない女の人なんてたくさんいますよ。とりあえず私は面倒くさいことには巻き込まれたくないんです。他の人にあたってくれます？』





これは紛れもない私の本心だ






…面倒くさいことに巻き込まれたくない、って言ったけど、もう実際巻き込まれてるように感じるのは気のせいだと思いたい。

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