甘味 ページ2
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午後の授業が終わり、すっかり日も暮れた午後6時半。
伏黒は疲れた体を風呂で癒し、濡れた髪をタオルで雑に拭きながら自室へ戻る。
机の上には貰ったお土産。
視界に入ると昼間の二人の会話を思い出した。
「折角貰ったんだしな……」
「食うか。」と呟きお土産を手に取る。
カサ、と丁寧にラッピングを解いていくと綺麗な形をしたチョコレートが十個ほど並んでいた。
艶のあるチョコレートを口にすると甘くほろ苦い味が広がっていく。
その甘さとは裏腹に、伏黒の脳内は昼間の会話の事でいっぱいであった。
○○って誰だ……?
聞くべきか?
……いや、そんなこと聞いたらまた調子に乗るに決まってる。
つーかなんで俺はこんなことで……
あーーーもう、ムカつくな。
俺には関係ない。何も関係ない。
他に気になる奴が居るならなんで俺なんかに構うんだよ、こんなもん……要らねえよ、クソ…
「うめえし…ムカつく……」
伏黒は眉間に皺を寄せ微妙な顔のままAに貰ったチョコレートを一つ、二つと食べ進める。
そういや奮発したとか言ってたな……
やべえ…、色々考えてたら、頭疲れて来た…
なんか視界もグルグルして…、なんだこれ…
もう訳わかんねえ…気持ちわりぃ…
疲労のせいか伏黒の頭はグラグラと揺れ、視界すらぼやけて行く。
箱の中身は残り二つ。伏黒はもう何個口にしたのか覚えてすらいなかった。
「…………………」
ふと立ち上がった伏黒は何を思ったのかフラフラと立ち上がり覚束無い足取りで部屋を出て行った。
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こおりひめ - えへっへへへ、好き♥️ (2022年11月11日 9時) (レス) @page3 id: ad117a8b13 (このIDを非表示/違反報告)
三合@Sangooo____(プロフ) - くうあ/💧🌸さん» ありがとうございます!☺︎︎︎︎私生活が忙しく更新遅れて申し訳ないです。😭🙏 (2022年5月18日 23時) (レス) id: fb77dff00e (このIDを非表示/違反報告)
くうあ/💧🌸 - 内容好きすぎます! (2022年5月18日 16時) (レス) @page3 id: cc1d725daf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:三合 | 作者ホームページ:https://twitter.com/Sangoooo____?t=6hVQPsDjJ07cSaiNJbwkvw&s=09...
作成日時:2022年4月15日 23時