友達の作り方 (ページ5)

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疑問と焦りページ5

「サナ！私を匿え！！」

そう青ざめた表情を浮かべながら叫び
マイルームに突撃してきたイアソン。

少し驚愕したが彼の表情からするに何となく察しのついた私は溜息を吐いた後に「いいよ」と返答すれば
彼はすぐに近くのクローゼットに閉じこもる。

臆病者め、まぁそこが彼の魅力でもあるけれども。

その後にタイミングが良いのか否か
ルールブレイカーを持ったメディアがやってきた
辺りを見渡してから溜息を吐き次に彼女は口を開く

「マスター、あの男はこの部屋に来たかしら」

「来てないよ、何かあったの？」

「……そう、いいえ。マスターには言えないことよ」

「そっか…私に出来ることがあったら言ってね」

「えぇ、ありがとう。
ところで貴女…あの男と仲がいいらしいわね？」

「うん、そうだよ」

「……仮にも貴女は女なのだから、何をされても可笑しくない筈よ。もし、万が一にもあの男に何かされたら私に言いなさい。」

「心配してくれてるの？ありがとう、優しいんだね
でも大丈夫だよ、私はイアソンのこと友達としか思ってないし…何よりイアソンも私の事なんて眼中にないと思うしさ。」

「いや、そうじゃなくて______。
…………あぁ、やっぱりいいわ。」

そう言って再び溜息を吐いたメディア。

はて、そうじゃないなら一体何なのだろうか…
なんて思いながらも呆れている様子のメディアを見る

メディアは呆れたかと思いきやいきなり立ち上がり

「とりあえず私は行くわ、あの男を追いかけたとて無駄なだけね……」

と言いマイルームから去っていった。

すると後方からガチャッと何かが開く音がした

その音のした方向へ向くとイアソンがクローゼットを少しだけ開けては顔を覗かせている

イアソンは辺りを見渡しメディアが居ないのが
分かると安堵の溜息を吐いては出てきた。

「……おい、マスター(サナ)」

「なに？」

「お前は男女の中に友情が成立すると思っているか」

突然にも、出てきたイアソンからそう問いかけられた

私は、男同士も、女同士でも仲が成立するのなら
男女同士でも仲は成立するのではないかと思っている

だからこそ私は「すると思う」と彼に答えた。

「……そうか。」

イアソンはそう一言言うとどこか複雑そうな表情を浮かべ、ベッドに腰掛け俯く

私はまた何か変なことでも言ってしまっただろうか
少しの焦りを覚えながらも私は口を開き

「イアソン……？」

そう、彼の名を呼び私はその顔を覗いてみた。