034 ページ34
キスばっかりしてふらふらになって
夕食の時間までベッドで仮眠する。
もちろん、同じベッド。
『……て、A?』
『んーーー』
『起きて(笑)メシ行こ』
【メシ】でぱっちり目が覚めた(苦笑)
色気無さすぎて勝手に1人で落ち込んじゃう。
隣のホテルまで ぶらぶら手を繋いで歩いた。
『静か〜』
『俺らには似合わんな(笑)』
そうそう。
甘い時間もあるけど、私達はわちゃわちゃしている時間が多い。
だからこそ、こういうのってドキドキするんだよ。
もしかして健二郎さん、わかっててココに連れてきてくれたのかな?
だとしたら、ものすごい策士
もちろん、いい意味で!
美味しい夕食を食べて、ちょっとお散歩して
コテージに帰ってきてベッドに寝転がりながら明日の予定を確認する。
といっても、健二郎さんが考えてくれるんだけどね。
『行きたいとこあったら言うてや?』
『ソフトクリーム……』
『また(笑)?まぁええけど……そしたら、ソフトクリーム行って、帰り道で気になるとこあったら寄るでええか?』
『うん!』
健二郎さんの大きな手が私の頭をわしゃわしゃと撫でる。
『健二郎さん』
『どしたん?』
『ありがとう。私の彼氏になってくれて……』
『なんやねん(笑)そんなん俺のセリフやしな』
二人で照れて視線を絡ませる。
ゆっくりゆっくり近付いてきた健二郎さんが、顔を少し傾けて……
それに合わせて私も静かに瞼を閉じる。
甘いキスから深くなって
いつの間にか健二郎さんが私に跨がっていて
大きな手と赤い舌が私の身体を這いまわる
繋がって、翻弄されて幸せって思えた。
一度入ってしまえば、恥ずかしさは前とは違う。
二人で露天風呂に入って星空を見上げた。
『すごーい。星、いっぱい』
『ほんまやなぁ』
『こんなとこで暮らしたいな。おばあちゃんになったら……』
『そやな。ええとこ探しとくわ』
え?
隣の健二郎さんを見ると、優しい顔で笑ってて、幸せすぎて泣きそうになった。
317人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「芸能人」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:花梨 | 作成日時:2018年10月1日 0時