チャリ恋 (ページ33)

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ゴロンとベッドに寝転がってみたけど、思いの外疲れてたみたいで瞼がくっついちゃいそう。

無理やり身体を起こして、湯船に浸かってる健二郎さんの後頭部を眺めてる。

『健二郎さーん』

『んー？なにー？』

『私も汗流したい』

『え？来る？』

びっくりした健二郎さんが大きな目をクリクリさせて振り向いた。

『ちょっと、あっち向いててくださいね』

『はいはい』

健二郎さんが浴槽の縁に腕を乗せ、空を見上げてる間にパパっと脱いで、ササッと洗ってちゃぽんと浸かった。

『恥ずかしかったらこっち見んでええで
ここ座って俺に凭れて』

健二郎さんが自分の足の間の指差していた。

『うん』

お言葉通り、健二郎さんの前に座って、背中を健二郎さんの胸にくっ付ける。

『珍しいやん(笑)一緒に入るのイヤがると思ったのに』

『うん。気持ち良さそうだったから』

フフっと笑った健二郎さんを振り返る。

『ん？』

『あのね…』

『うん』

『大好き！』

嬉しいそうに笑った健二郎さんの唇に捉えられた。

『俺も…大好きやで』

耳元で囁かれてくすぐったい。

身体ごと向き直って、健二郎さんの首に自分の腕を絡める。

『あら？こっち向き？(笑)』

『チューして？スッゴいの』

『スッゴいのな(笑)任しとき』

ぱちゃぱちゃとお湯の跳ねる音に混ざって、熱い吐息が漏れる。

旅先は、女を大胆にさせるのです。