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今日は、直人さんがくれた連休



健二郎さんの大きな四駆に、じろちゃんとらぶちゃんを積んで出発。



『健二郎さんの車、大きいですね』



『うん。俺、釣りも趣味やからな。
このぐらいの車やないと……』



『へぇー、楽しい?釣り』




『おん。今度一緒に行くか?』




行く行くぅーって両手をパチパチして、また頭をクシャクシャされて



わちゃわちゃしながらやって来た那須高原
何気に初めてだからテンションMAXな私と、
そんな私を見てクシャクシャな顔して笑ってる健二郎さん。


『サイクリングも出来るし、ちゃんと観光も出来るしな』




『うわぁー、調べてくれたの?ありがとう』



じろちゃんとらぶちゃんを下ろしてくれている健二郎さんに寄り添う。



『うん。嬉しいけどな、ちょっと離れて?チャリ持ったままやん俺』



『あ……ごめんなさい』




朝、早く出たからまだお昼前だし



『ちょっと走ろか』



『うん!』




じろちゃんとらぶちゃんでサイクリング。




『け、け、健二郎さーん休憩しよー』




『もう?早ない?(笑)』




いやいやいや!
ここ高原ですからね、わりとUPDOWN激しいって



『もうちょい頑張って!』



鬼畜健二郎さんがスイスイ進んでいく後ろを、ハァハァゼーゼー言いながら付いていく。



『うわぁー!!』



視界が広がって見えた先には、広い空と豊かな緑の高原が眼下に広がっていた。




『きれいやなぁ。ほれ』




健二郎さんが持ってきたペットボトルを渡してくれて、ゴクゴクと喉を潤す。



私の手から受け取ったペットボトルを健二郎さんが続けて飲んで1人で赤面。



そりゃあんなことやこんなことしてるけど、やっぱりこういうのって恥ずかしいもん




『ピュアな反応やな(笑)こっちが恥ずかしなるわ』



そんな健二郎さんのお話は聞こえないふり
いつも一緒にいるけど、やっぱり旅行となると
ちょっとしたことでドキドキしちゃうんだ。




『那須高原展望台……』



意味もなく読んでみると、健二郎さんがそっと後ろから抱きしめてくれた。



『ここな、恋人の聖地って言われてるねんて
夜景もキレイらしいけど……チャリで来たかってん。俺とAはチャリなしでは語れんやん?』




後ろから覗き込んできた健二郎さんが、私の唇を捉えた。

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作者名:花梨 | 作成日時:2018年10月1日 0時

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