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当たり前だけど、歩いて帰るよりも、自転車で帰るよりも、早く着いてしまって少し寂しい。
私のアパートの前に車を止めて、健二郎さんが降りた。
『家バレてんの?』
『わかりません』
『1人で大丈夫か?』
特に何かされたわけではないけれど、急に現れたりずっと見てたっぽい事を言われて、平気でいられるはずない。
『…一緒に…いて…もらえますか?』
『…おん。ほな、車置いてくるわ。一緒に来るか?』
はいっ!て嬉しそうに笑った私の頭を、健二郎さんは少し乱暴にワシャワシャした。
再び車に乗って健二郎さんがエンジンをかける。
『俺ん家でも良かったんやけどな。Aちゃんが嫌かなぁと思って…』
『嫌じゃないけど……緊張はします』
『なんやねんそれ(笑)今まで家に居て、何もなかったん?あそこオートロックちゃうやん?』
アパートとマンションの中間みたいなもんですからね。
オートロックなんてあるわけないです。
『特には……』
『…まぁでも、接触してきたわけやし、暫く用心しといた方がええやろ』
健二郎さんの言葉に固まってたら、隣で1人慌てだした。
『ちょ!ちょ!怖がらせたいわけちゃうねん!あれ以来何もなかったのになって思っただけやし』
『うん……』
健二郎さんのマンションに着いて、着替えを取りに行く健二郎さんの後に続く。
『入って待っといて。すぐ持ってくる』
玄関から奥へと消えていく健二郎さんついてリビングに入った。
広っ!
キョロキョロしている間に健二郎さんが荷物を纏めていて、恥ずかしそうに笑ってる。
『そんな見んといて、恥ずかしいやん(笑)』
『広いし片付いてるし…』
私、今の今まで考えてなかったけど、彼女とかいるのかな?
『行こか?』
『あ……はい』
後で聞いてみようかな?
ちょっと怖いけど…
そして、らぶちゃんと健二郎さんと一緒に私のアパートに戻った。
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作者名:花梨 | 作成日時:2018年10月1日 0時