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『で、健ちゃんとはどこまでいってんの?』




病院を出てお店に帰る途中、臣さんはまるでお天気の話をするように聞いてきた。




『どこまでって……どこも行ってませんよ』




『そうじゃなくてー、付き合ってたりすんの?って聞いてんの!』




いや、わかってますよ。
すっとぼけてみただけです。



『なんかさぁー、いい感じじゃね?』




『そうですかぁ?』




『健ちゃんって、趣味が生き甲斐でさー
あんなに女の子にマメなとこ見たことねぇもん』




臣さん、無責任なこと言わないでくださいよ!
それを本気にしちゃって舞い上がって、実は帰り道1人じゃつまんなかったから……
とかの理由だったらどうしてくれるんですか!




『でもぉー、そんな雰囲気じゃないです』




そうかなぁ?って臣さんはデニムの後ろポッケに手を入れてブラブラ歩いてる。




『臣さん!』




『んー?』




『私、魅力ないですか?女の子としてどうですか?』




『可愛いと思うよ?見た目も中身も』




そうなの?




『でも、臣さん全然相手にしてくれなかったじゃないですか』




『俺、メイいるし……』




『い、いなかったら?』




『んー、メイがいなかったら……とか考えんのも嫌(笑)』




ケッ!
聞くんじゃなかった
あほくさ……





『健二郎さんに相手にされなかったら、メイさん貸してくださいね!スイーツの食べ歩きする!』




『ご自由にどうぞ(笑)』





暑くもなく寒くもなく
きれいな青空が広がる昼下がり




健二郎さんが好きなんだって



確信した。

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作者名:花梨 | 作成日時:2018年10月1日 0時

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