青春メランコリー桃赤 (ページ7)

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2人が本当の性格をさらけ出せるようになったのは、入部して先輩たちに無理せんでええよって言われてからやった。

入学して少し息が詰まっているようだった2人のことを直ぐに見抜いたみたいやった。

俺にも話しかけてくれたけど、やっぱりこの性格のせいで変に疑ったりしてしまって、随分長いこと部活に溶け込めんかったりしたけど、根気強く先輩が話しかけてくれて何とか部活に馴染めた。

そのおかげで流星や神ちゃんといった部活仲間は出来たけど、多分友達とはちょっと違うんやと思う。

もう俺、めちゃくちゃ拗らせてるな。死ぬほど面倒くさい性格しとるやん。

とにかく、2人と先輩たちとは比較的良い関係が築けていると思う。

そしてこれが今の俺の精一杯や。

変わりたいとはまだ思ってないから、暫くこの性格のままや。

重岡には申し訳ないな。

あんな綺麗な笑顔で話しかけてくれたのに、こんな俺じゃ何にも返せんわ。

あぁ、濵ちゃんに相談乗ってもらおうかな。

思い立ったが吉日。

俺はこんな性格やけど交友関係以外は行動派なんや。

濵ちゃんに昼飯を一緒に食べる趣旨のLINEを送り、ついでに相談も乗って欲しいと添える。

確か鞄の中に今朝コンビニ寄って買ったお菓子があるからそれを一旦のお礼として渡そう。

相談内容がちゃんとキリがついたらちゃんとしたお礼も考えんといかんな。

なんて考えていたら隣から衝撃的な話が聞こえてきた。

｢あ、濵ちゃんから今日部活のメンバーでお昼食べん？ってLINE来てる｣

おい、濵田？？？

まさかとは思うがお昼食べたいって所だけ見とらんよな？？？？

俺の！相談は！！！！？

内心がめちゃくちゃパニックにやっている俺を余所目に隣ではどんどん話が盛り上がっていく。

｢いいやん！場所は？｣

｢じゅ、淳太くんが屋上の使用許可取ってる…｣

｢まじか！？｣

その後昼休みの直前、濵ちゃんからLINEに気付いた。

『望、急に変わろうとせんでもええねん。一度強く思ってしまったことは中々変えられへん。それは誰でもそうや。でもな？あの子は、しげはきっと望と仲良くなれると思うねん』

濵ちゃんからの特大サプライズであり、俺の最大試練の始まりやった。