壊れかけの世界に呼ばれし神の愛し子３【まほやく】 (ページ9)

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104話ページ9

そのあと成り行きでラスティカの話へとなる。

クロエはラスティカの世話をすることがとても楽しそうだった。

『クロエはラスティカと仲がいいんだね。』

クロエ「うーん、そうだね。
どうかな？俺はそうだといいと思ってるけど、ラスティカは風変わりだから······.

ラスティカは貴族様なんだ。有名なチェンバロ奏者でもあるんだよ。

パーティに出たこともあるって。

ラスティカはね、パーティに出る時は目がぐるぐるしないように気をつけろって言ってたよ。」

『目がぐるぐる?』

Aは変なアドバイスに目をぱちくりとさせる。

クロエ「うん。人が多くて目が回るし、ダンスを踊っても目が回るし、お酒に酔っても目が回るんだって。」

『あはは！』

どこかとぼけたアドバイスに、Aは笑った。

クロエは一層、嬉しそうな笑顔を浮かべた。

クロエ「笑ってくれた! 嬉しいな。
賢者様は違う世界から、ひとりぼっちでやってきたって言ってたろ?

俺もラスティカに会うまでは、ひとりぼっちだったから......。

だから俺たち仲良くしようよ。

賢者様の役に立てるように、俺、頑張るからさ!」

Aを励ますように、クロエは明るい笑顔を見せてくれた。

『ありがとう、クロエ。みんなでパーティを楽しもう！』

クロエ「うん!」

ラスティカ「クロエ、クロエはいる?」

クロエ「あ、ラスティカが呼んでる。
またきっと、なんかなくしちゃったんだよ。俺、行ってあげなきゃ。

またね、賢者様！」

『うん、また』