壊れかけの世界に呼ばれし神の愛し子３【まほやく】 (ページ4)

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99話ページ4

窓が狭くてはっきりと見えなかったけれど、きらきらと輝く凍った空気の青空を埋め尽くすほど巨大な白い生き物。

そのお腹あたりが、のたうっているのが見えた。

風魔龍トワリンと同じかそれ以上の大きさなのだろう。Aは鳥肌が立った。

リケ「......あれは....。
太古の昔に絶滅したはずのグランド･ドラゴン......?」

『グランド･ドラゴン？』

Aは初めて聞く単語だが、絶滅したはずと聞き耳を疑った。

瞬間、咆哮が大地に響き渡った。

びりびりと北の塔の壁が震えて、ぱらぱらと砂がこぼれ落ちる。

カイン「急いでエレベーターへ!」

リケ「......つ、わかりました!」

アーサー「賢者様、こちらへ!」

『ま、待って！』

Aたちはエレベーターに飛び乗った。

窓の向こうの空飛ぶ巨大生物が、塔に気がついたようにこちらに向かってくる。

窓の向こうの空飛ぶ巨大生物が、塔に気がついたようにこちらに向かってくる。

ぐんぐんと迫りくるほどに、台風の時のような強い風圧を体に感じた。

カイン「動け動け動け･･････!」

あの大きさなら、体当りしただけで北の塔は崩れてしまうだろう。

アーサーに庇われながら、リケの手を握りしめてエレベーターの扉越しに窓を見据える。

Aが最後に見たものは、巨大な生き物の大きく開いた口と牙。

そして......。