壊れかけの世界に呼ばれし神の愛し子2【まほやく】 (ページ44)

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91話ページ44

『私もナヒーダ様に会えて安心しました。ありがとうございます。』

ナヒーダ「それは良かったわ。……もうそろそろ時間ね。」

『え、そんな…』

ナヒーダ「大丈夫またいずれ会えるわ。
貴方の傍にはずっと神様(私たち)はいるもの＿＿＿。」

ナヒーダは意味深なことを言い放ち、Aの神の目に触れ何かを言ったと同時に夢境は無くなった。

そして、Aは目を覚ました。

『なんか、寝た心地がしない…。夢なんかじゃないよね…きっと……』

Aは気づかなかった。
神の目は、水元素からビー玉のような透明な色へと変わっていたことに。

────────

翌日。

オズの説得に向かうのはAと、アーサー、カイン、リケ、 3人の中央の魔法使いになった。

魔法舎の塔のエレベーターの前に集まって、打ち合わせをする。

カイン「オズは北に住んでるが所属は中央の魔法使いだ。
同じ中央の魔法使いの俺たちで行くのがいいだろう。大勢で行ったら嫌がられそうだ。」

『ねぇ、本当にオズがリーダーになってくれれば、北の魔法使いたちも、協力してくれるの？』

カイン「ああ。オズに逆らえる奴はいないからな。」

Aは半信半疑だった。

確かにオズは強いと思う、けれど彼に協力を仰いでも断られる未来しか見えない。

カイン「北の魔法使いたちは、人間の式典を好まない。だから、毎年パレードに参加しなかった。

前の賢者様はそのことで、中央の城に行くたび、お小言を言われてた。

だが、オズがいれば、あんたは大丈夫さ。」

『なるほど。
(オズがいればの話か…
お小言、決定だよねコレ。)』

Aは死んだ目でそんなことを考えた。
アーサーはAの様子を見て、安心させるため口を開く。

アーサー「オズ様がいらっしゃらずとも、私たちが賢者様をお守りいたします。

カイン、目の調子は大丈夫なのか?」

カイン「ああ。さっきも見えなかったが、今は見えるようになった。」