壊れかけの世界に呼ばれし神の愛し子2【まほやく】 (ページ41)

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88話ページ41

アーサー「その時に、我ら賢者の魔法使いが21人揃って城に集まることが出来れば、厄災にみまわれた民も安心するでしょう。

人々が脅威に感じている、北の魔法使いたちも、賢者様に従う姿を見せることで......。

今夜のように魔法使いを恐れて、無用な騒ぎを起こすようなことも、なくなるかと思います。

そのために、オズ様を説得したいと思いますが......。賢者様はいかがですか?」

『確かにオズは強いから、居れば心強いと思うし…。
うん、いいと思うかな…。』

Aは少しオズに苦手意識がある。

何事にも動じないというか、淡々としているというか、なんというかコミュニケーションが取りずらいヒトという印象があるから。

けれど、ここで好き嫌いをしている場合じゃないのわかっている、だからアーサーの意見に同意した。

アーサー「では全力を尽くします賢者様」

スノウ「決まったの。今夜はお開きじゃ」

スノウの一言で一旦お開きとなり、各自、空き部屋へと向かった。

Aはと言うと先程、火事で焼かれた中庭へと赴いた。

アーサー「あれは、賢者様。どうしてこちらへ…」

アーサーは中庭へ訪れた時、既にAがいた。

Aはアーサーに気づかず、焼かれた花や木を見渡し少し悲しそうな顔をした。そして神の目に触れ、法器をだす。

『全ての生命に祝福を＿＿』

生暖かい風がアーサーの頬を撫で、髪を靡かせる。

一瞬にして燃やされた草木がみるみる生き返り、その光景は目を見張るものがあった。