壊れかけの世界に呼ばれし神の愛し子2【まほやく】 (ページ39)

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86話ページ39

Aは自分に優しくしてくれたスノウやホワイト、ブラッドリーを思い浮かべ困ったような顔で笑った。

そしてミチルに言い聞かせるように話した。

『あのねミチル、知っての通り私はこの世界と違う世界から来たの。

だから、この世界のことを知らないから、誰が悪いか悪くないか私じゃ決められないんだよね。

もちろん、ミチル、君の事を否定しているわけじゃないよ。

私はこの世界を私自身の目で確かめて、決めたいと思ってるの。』

ミチルは少し納得いかなさそうな顔をしている。

そんなミチルを横目で見てAは一息つく、そして、みんなを見渡した。

『だから、みんなで出来ることを頑張って行くのはダメかな？

ほら、さっきも話に出てた、みんなでここで暮らすって案は個人的な話だけど、私、少し嬉しかったの。

まぁ、この世界には私の安心出来る居場所がないからって言うのもあるんだけど…だめかな？』

Aは少し照れくさかったのか、頬をかきながら笑う。

『それに、みんななら信用できそうだし…独りでいるよりかは安心できそうかな…』

ネロ「信用······ ? 俺たちが?」

『うん。』

ネロ「どうして、俺たちが信用できるんだ?」

『ほら、みんな言いたいこと言うし、嘘がなさそうな感じがするから、かな…』

ネロ「……」

『北の魔法使いは、なんていうか、

うん、まぁ、そのうち、うまくやれればいいなぁとは思ってる。

目玉を取るとか、精神が崩壊するとか、けだもので殺されるとかは……

まぁ大丈夫か』

Aは自分が殺されるなんて思わなかった。