壊れかけの世界に呼ばれし神の愛し子2【まほやく】 (ページ24)

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71話ページ24

Aは首を傾げた。

オズは中央の国の魔法使いのはずだが、賢者の書に書いてあった性格とは全くもって違う。

その上、口数が少なくて他人に興味が無いという印象を持っていた。

逆に北の国の魔法使いなのではないかと疑問に思うくらいだった。

シャイロック「西の魔法使いシャイロック。

西の魔法使いたちの中では先生役をしていました。名ばかりですけど。」

ムル「西の魔法使いムル!好きなものは、きらきらしたもの !」

ラスティカ「ムル?あの高名な哲学者の?」

貴公子めいた容姿の青年、ラスティカは驚いたように、ムルの顔を見つめた。

ラスティカ「これは驚きました。
お会いできて光栄です、哲学者ムル。」

クロエ「知ってる人なの?」

ラスティカ「とても博識な、世紀の知恵者だよ。宇宙の真理や、＜大いなる厄災＞について、

研究をなさっている方だ。」

クロエ「へえ、すごい!」

ムル「ウー、ワンワン!!」

ムルは大きな声で犬の鳴き真似をする。

普通の人なら彼の行動に引いたり、怪訝な顔をするが西の国の魔法使いは違った。

ラスティカ「偉大な鳴き声だ。感銘を受けました。」

シャイロック「久しぶりにムルを
褒めてくれる人に会いましたね。お二人の名前をお伺いしても?」

ラスティカ「申し遅れました。
僕はラスティカ。彼はクロエです。」

クロエ「よろしく。クロエです。ラスティカと旅をしながら、彼に魔法を教わったんだ。

だから、ラスティカの弟子みたいなもの。夢は国一番の仕立て屋になること!」