壊れかけの世界に呼ばれし神の愛し子2【まほやく】 (ページ13)

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60話ページ13

ファウスト「…人間たちが襲ってきたのか……」

ファウストはまだ病み上がりで、少し顔色が悪く辛そうだ。

ファウスト「賢者、その腕は…」

ファウストは怪訝そうな顔でAの服の袖に付いている血を見る。

Aはそれに気づいた。

『あぁ、コレは気にしなくていいよ。
そういう体質だからね。』

Aは傷を負った腕をさすった。
そこにあったハズの傷は無くなっておりヒースクリフたちも驚いていた。

ファウスト「…そうか…」

ファウストは少し不服に思いながら返事をする。

ファウスト「連中のしそうなことだ。
すぐに怯え、すぐに混乱し、すぐに攻撃する。僕は付き合いきれない。
安堵の眠りが欲しいのなら、与えてやろう今すぐに」

ファウストの話を聞いて怯える兵士たち。

スノウ「ファウストよすのじゃ」

ホワイト「我らが人を傷つければ大事になる。耐えるのじゃ。」

ファウスト「耐えてきたよ。遠い昔にな。

僕の末路がどうだったか、お前たちも知っているはずだ…こんなことを、人間は繰り返すばかり……」

『ファウスト、それは私も理解出来る。
けどこの状況でやるのはまずいと思う。

あともう少しだけ待ってほしい…』

Aはファウストに向かって訴える。
もう少しでこの状況が良くなると思っていたから。

ファウスト「さっきの事があって、まだ言うのか。
信じていてもまた、必ず裏切られるだけだ。

それに、賢者に何かあったら困るんだ」

『けど…』

自分を心配してくれてるのは分かっているけど、これ以上状況を酷くさせたくない。

それに自分に何があっても死なないから大丈夫だと思っていた。