フィールドに降り立つサッカー少女 ACT 1【オリオンの刻印】 (ページ29)

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29話 OK Go〇gle サッカーとはページ29

試合を見るのが怖い。
今思うのはただそれだけ。

私は楽しいサッカーしか知らなかった。だからこそこの試合は心の底から不安で仕方がない。

韓国チームは反則手前のラフプレーでみんなを次々と抜かしていく。

「バイソンボーン！」

ボールを目掛けて突進する姿はさながら闘牛。

「風神雷神！」

円堂さんは出そうとした。そう、出そうとしたのだ。だが、パク･ジウォンという選手が目の前で砂埃を立て目をくらませたのだ。

そして、ゴールネットが揺らいだ。
ボールが入ったのだ日本のゴールに。

「や、やってること無茶苦茶すぎるでしょ…」

半分は呆れ、もう半分は戸惑い

そういえば、みんなイラついてるように見える。
多分あいてのラフプレーが問題なんだろうなぁとぼんやぁりと眺めた。

「さらなる泥沼に沈めてやるぜ！」

という声と同時にドリブルで駆け上がっていくペクさん。
あ、またラフプレーするんだろうな。

ペクさんは明日人くんを見据えた。

「次はお前だ！」

ペクさんはスライディングでボールを取ろうとするが、それをヒラリとかわす明日人くん。
まるで、闘牛士と闘牛の戦い。

ていうか、反射神経でかわせてる。昨日の夜のラフプレーが役に立ったんだ。

Aは昨日の夜を思い出した。