フィールドに降り立つサッカー少女 act2【オリオンの刻印】 (ページ8)

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58話嬉しさを共有したいお年頃ページ8

私はルンルンで談話室へと足を踏み込んだ。

「なんか今日機嫌がいい？」

「あ！吹雪さん！きいてくださいよ！」

ポフンと椅子に座り、さっき必殺技を打てたことを報告した。
嬉しすぎて言い回りたい気分なのだ！

「え、Aちゃんって持ってなかったの？」

「そうなんですよ！
サッカーの基礎はちゃんと教えてもらったんですけど後は独学でしたし。」

最後まで教えて欲しかったなぁと、愚痴をこぼす。
だって、初戦であまり私は活躍できなかったからね。

必殺技も駄々こねたけど教えて貰えなかった。

「あの動き独学だったの？」

「うん、そうだけど？」

えぇと、驚くことなのだろうか？
吹雪さんは考え込んだ顔をした。

「？どうしました」

「いや、何でもないよAちゃん」

「そうですか。」

すると、私の携帯が鳴った。
開いてみると音寧からだった。

「すみません、」

私は断りを入れ、電話を繋げた。

「〈あー、もしもし。〉」

「〈やっぁと、繋がった！もう心配してたんだから！〉」

声が大きくて鼓膜破れるかと思った。
しかもその声、中村じゃないか。

何で音寧の携帯で？