フィールドに降り立つサッカー少女 act2【オリオンの刻印】 (ページ6)

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56話必殺技ってどうやって作るの？ページ6

次の対戦相手まで待機か。
なら、必殺技の練習でもしようかな…

私は室内のグラウンドへと赴き、ボールで遊びながらアップをとる。

水戸くんに教わったアップだ。これをするだけで体の柔軟性が上がり動きやすくなる。

私はゴールから28mのところへ下がる。

「ここからならゴールは入るはず。」

今の限界は25m。
限界を越えなければ舐められる。必殺技がなくたってゴールは決めれる！

私は思いっきり足を振り切りボールを蹴る。
ボールはものすごい回転がかかりゴールへと向かったがやっぱり直前で曲がってゴールポストへと当たってしまう。

やっぱり限界は25mか。

「くそっ…」

何回打ってもゴールポストにあたって跳ね返るか直前にカーブをする。
私は汗を拭い下を向いた。

私には何が足りない？

コントロールか、蹴る力、それとも…

思考しろ、何が足りなくて何が必要なのか。

FWに必要なのはコントロールだけじゃない。ちゃんと
見てきたでしょ！

あともう少しで分かりそうなのに…

その時だった。

「お疲れ様です」

「えぁ、充くん？」

「はい！さっきからずっと見てたんですけど凄い威力ですね！」

ちょうどいいところに…

「充くん！お願いがあるの＿＿＿＿＿＿」

ということで充くんと、1on1をすることにした。

「ほ、本当に僕なんかでいいんですか？」

「いいのいいの。もう少しでなにか分かりそうだからちょっと付き合って欲しいの。」

ボールを取って、シュートを決めるまでが勝負だ。
私は充くんのボールを奪うために走る。

取られまいと綺麗な足さばきで避ける。

お互いに睨み合った状態でいつ出るか腹の探り合いになった。