白と黒の調和【原神】

＿ ページ18

「な、何したんだよう」

『これはティナリ特製の、睡眠作用のあるキノコから抽出して精製した強めの睡眠薬、つまり眠ってもらっただけよ
安全な場所にこの子たちを移動して私たちは秘境に向かいましょう』

「わかった」


近くの茂みまで移動すれば、他のキノコンや虎がこちらに向かってきていて
身構えたけれどAは何も気にすることなく近づいて身を屈めた


『心配させてごめんね、寝ているだけだよ
お願いがあるの、この子たちを離れたところまで連れて行ってくれる？
大丈夫、目が覚めるまでに私が解決するから』


言葉がわかるのかコクリと頷いたキノコンとリシュボラン虎にありがとうといって頭を撫でるA
それぞれ眠っている仲間を担いだり背負ったりして遠くへと離れていった


「お前もしかして森の事を把握するだけでは飽き足らず
生き物みんなはべらせてんのか！？」

「パイモン言い方」

『あはは、手懐けているわけじゃなくてね
いろんな性格の人がいるように、あの子たちもいろんな性格の子がいるんだよ

確かに凶暴な子だって、やんちゃな子だっている

けれど

優しい子もいるし、温厚な子もいる、甘えたがりも、寂しがり屋だって
みんながみんな私たちを嫌っていたり襲ったりしない
今お願いした子たちは仲間思いの優しい子たちだよ


よし、じゃあ改めて秘境に出発！』


「待て」


「セノ！！お前も来たのか」

「先程のやり取りを見ていた
つまり原因はそこの秘境で間違いないな」

『おそらく』

「わかった、あとは俺がやる」

『え？』

「通報を受けた教令院が解決すべき事案だ
確かに情報を聞きには行ったが、解決までする必要はない」


冷たくそう告げたセノはそのまま秘境まで歩いていき扉に手をかけた
Aは下を向いて立ち尽くしていたけど、セノが秘境に足を踏み入れた瞬間
逃がすまいと秘境まで駆け出した


「なっ」

『弟が危険な目に遭うかもしれないのに単体で行動させるバカな姉はここにはいないのよ』

「A！」

「ちょおお、お前ら急に動くな！おいらそん＜バタン＞」

4.→←＿

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