Ep2-5 ページ24
A side
『ここかな……？』
地図を見ながら、遊撃隊の訓練場に着いた。
ここは広くて訓練場もたくさんあるのでホントに迷子になりそうになる。
訓練場のドアノブに手をかけ、
そして、それと同時に後ろに小石を投げた。
『……気配、バレバレですよー。』
???「ハハッしゃーないやん。我慢できひんかってん。ずっと楽しみにしとったんやもん。」
ダクトから緑色のパーカーを着た人が降りてきた。
そしてすぐに距離を詰めてきて、手を差し出してきた。
パーカーを目深に被っているので顔は見えないが、とても嬉しそう……なのと同じくらい殺気も感じられる。正直めちゃくちゃ怖い。
ただ無視するわけにもいかないのでとりあえず差し出された手を握った。
すると、グッと握り返される。痛い。
zm「俺な、遊撃隊隊長のゾム。
試験の時から見とったで。俺強いやつ大好きなんよ。な、早速やけど手合わせしようや。」
ゾム……ああ、やっぱりこの人がオスマン外交官が言っていた人か。
『……あはは、強いだなんてそんな買い被りですよぉ。すみませんがちょっと遠慮さして……』
zm「よっしゃ決まりな！」
『話聞いてましたぁ……？』
肩に腕を回され、強引に訓練場の中へと進まされる。
中に入って、ゾム隊長が「今からコイツと手合わせするからちょっとどいてなー！」と言うと、中で訓練をしていた人たちは僕の存在に気づき、哀れみの表情を浮かべた。
「あんな可愛い子が……」
「アイツが今年の被害者か……可哀想に。」
「去年は酷かったよな……腕と足の骨と肋骨を折られて、そのまま軍を辞めたんだってな。今年はまだマシだといいが……」
……どうやら僕はヤバい人に気に入られたらしい。
確かに僕だって戦うのは好きだけどあくまでそれは戦う僕が好きだからって理由であって、別に戦闘狂ではないし戦う恐怖がないわけじゃないんだ。
怯える僕を余所に、着々と戦う準備は進んでいく。
ゾム隊長に武器を渡された。
訓練用じゃない、本物の剣。ホントにかなりやる気らしい。
zm「じゃ、始めよか。この銃弾落とすから地面に着いた瞬間始めるで。」
ここまで来たらもう逃げられない。
そう覚悟して僕は剣を構えた。
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雨雫(プロフ) - りうさん» ありがとうございます！ (10月30日 23時) (
レス) id: f4a181cff8 (このIDを非表示/違反報告)
りう - も、すき (10月30日 22時) (レス) @page24 id: 8380e3b7c5 (このIDを非表示/違反報告)
雨雫(プロフ) - NUTS Yさん» 閲覧ありがとうございます！マイペース更新にはなりますが、中途半端に終わらせることはないので気長に待っていただければ幸いです。 (8月18日 12時) (レス) id: 2da1944f1c (このIDを非表示/違反報告)
NUTS Y(プロフ) - 続きをお恵みください‼︎ (8月18日 3時) (レス) @page17 id: f725ce1dcf (このIDを非表示/違反報告)
雨雫(プロフ) - ぴとあさん» 閲覧ありがとうございます！楽しんでいただけてよかったです。 (8月17日 8時) (レス) id: 8d6b053574 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨雫 | 作成日時：2023年8月2日 0時
