Ep1-15 ページ17
Aside
os「……もう１個同じ質問するわ。
この国に忠誠は誓える？」
『さあ、どうでしょう。
僕は他の誰でもない、僕自身に忠誠を誓っているんです。
まあでも僕がW国の軍人となるのなら、W国のために身を尽くします。
あくまで名誉のために、ですけどね。』
緊張状態を保ったまま、沈黙が訪れた。
シンプルに怖い。これ僕殺されないかな。
数秒後、オスマン外交官はその沈黙を破った。
os「はぁー、合格や。
ホンマに噓はついてへんみたいやね。」
上からの殺気もなくなり、緊張状態が一気に解ける。
合格、望んでいた結果だがあんまり手ごたえが無かったため実感が湧かない。
『……え、ホントにいいんですか。
だいぶ舐めたこと言いましたけど。』
os「大事なのははこの国の役に立つかどうか、
確かめたかったのはアンタがこの国に仇なすか敵かどうかや。
別に愛国心とかは求めてへん。
さっきも言ったけどそういう目的で入隊したやつも全然おるしな。
それにゾムから聞いたで、だいぶ強いみたいやん。」
『ゾム……さん？』
os「そう。気づいとったやろ？さっきまで上におったやつ。
もう消えたけど、まあまた会うことになると思うわ。
何はともあれ、合格おめでとうめう〜」
ドアがあけられてオスマン外交官は出て行った。
代わりに別の軍人さんが入って来て、これから合格者に説明を行う、と言われて外に出され、どこかの部屋へ案内された。
面接室にいた時間は十数分ぐらいだったはずなのに、外に出るのがすごく久しぶりな感じ。
思いっきり息を吸って伸びをする。
なんか、めちゃくちゃ疲れたなぁ。正直合格のうれしさよりも疲れのほうが全然勝つ。
合格したとは思えないほど僕はとぼとぼとした足取りで軍人さんに付いていくのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 649人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雨雫(プロフ) - りうさん» ありがとうございます！ (10月30日 23時) (
レス) id: f4a181cff8 (このIDを非表示/違反報告)
りう - も、すき (10月30日 22時) (レス) @page24 id: 8380e3b7c5 (このIDを非表示/違反報告)
雨雫(プロフ) - NUTS Yさん» 閲覧ありがとうございます！マイペース更新にはなりますが、中途半端に終わらせることはないので気長に待っていただければ幸いです。 (8月18日 12時) (レス) id: 2da1944f1c (このIDを非表示/違反報告)
NUTS Y(プロフ) - 続きをお恵みください‼︎ (8月18日 3時) (レス) @page17 id: f725ce1dcf (このIDを非表示/違反報告)
雨雫(プロフ) - ぴとあさん» 閲覧ありがとうございます！楽しんでいただけてよかったです。 (8月17日 8時) (レス) id: 8d6b053574 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雨雫 | 作成日時：2023年8月2日 0時
