恋愛中毒 (ページ19)

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欲張りな自分ページ19

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玲於くんとは同じ学科で
授業も同じものが多かった
お弁当も時間が合えば
非常階段で一緒に食べるようになった

「その焼きそばいつも食べてるけど美味しい？」

「多分お前が持ってるそのサンドイッチのが何倍も美味いよ」

「でも玲於くん美味しそうに食べてるしいつもそれだよね」

「俺がこれ毎日食ってるの量が多くて安いから。美味そうに食ってるように見えるのは節約の為に朝飯抜いてるから腹減ってんだよ」

「あー、なるほど。そんなに安いの？」

「150円」

「え？！嘘でしょ。それほんとに食べていいもの？」

「失礼だな。お前のサンドイッチはいくらすんだよ」

「んー、いくらだろ。いつもカードで支払いしてるからわかんない」

「サンドイッチ一個をカードで支払うって…」

そんな驚くことなのかな
普段、現金は持ち歩いてないし
お父さんからこのカード使いなさいって渡されてるから
あんまり気にしたことなかったな

「ねえ、交換しようよ。それ食べてみたい」

「こんな安いのでいいの？」

「うん！！」

玲於くんとはよくお昼ご飯を交換するようになった
私は食べたことないものばかりで楽しかったし
玲於くんは玲於くんで私のお昼ご飯の方がいいみたい

そして玲於くんと一緒に過ごすようになって
やっぱり分かった
玲於くんは悪い人なんかじゃない
学校の人たちには髪が金髪だってこともあって
変な噂流されてるから怖がられてるけど
ほんとは誰よりも優しい
少しだけ口が悪いし、分かりにくいけど
だから私は玲於くんが大好き
玲於くんと居る時の自分も好きになれた

玲於くんが優しいってこと他の人たちに分かって欲しいのに分かって欲しくない悪い自分が居る
私だけが知ってたいって思っちゃう
こんなこと思ってるって欲張りなのかな

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