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昔、読んだ本に書いてあった
蚕(かいこ)は家畜化された昆虫で
野生には生息しない。
野生回帰能力を完全に失った唯一の家畜化動物として知られ、餌がなくなっても逃げ出さないなど
人間による管理なしでは生きていけない。
成体になったときに、羽が退化どころか
口すら無くて餌を食べたり水を飲むこともないまま
子孫を作って1〜2日で死んじゃう。



食べることも飛ぶこともなく
子孫を残して死ぬなんて切ない人生





どことなく私と似てる気がした。





「A、用意出来たか?」

「うん、出来たよ」

「失礼の無いようにな」

「はい」



私の家は他の家と比べて裕福な家庭
父は大手の企業の社長でいわゆる私は社長令嬢
昔は家族3人仲が良くて楽しかった
だけど母が亡くなって父は変わった
母が亡くなった悲しみを紛らわす為に
仕事に没頭して冷たい人に変わった
欲しい物はなんでも買い与えてくれたけど
なにも満たされなかった
それから学校も婚約相手も父に決められて
私はお父さんに言われるがままだった



「お久しぶりです。片寄さん」

「はは、久しぶりって1ヶ月ぶりですよ。Aさん」

「最近、経営の方はどうですか」

「そうですね、調子が悪くて頭抱えてますよ」



片寄さんとお父さんがいつも通り仕事の会話してる
片寄さんっていうのは
昔からのお父さんの取り引き先の方で
そして私の婚約相手のお父さん
こうして月に一度家族ぐるみでの食事会がある
毎月こうしてみんな作り笑いして
会話してるこの時間が私は苦手
お父さんの後ろで俯いてたら声をかけられた



「A、髪伸びたね。」

「涼太くん」

「元気にしてた?」

「うん」



涼太くんは一歳年上で私の婚約相手
しっかりしてて頭が良くて優しくてかっこよくて
ほんとに非の打ち所が無い
いつも自分の事より周りの事ばっかり考えてて
ほんとに絵本から出てきた王子様みたいな人


「来月からAがうちの大学に来るなんて今から楽しみで仕方ないよ」

「そうだね、でも学部が違うからあんまり会えないかな」

「でもさ、お昼ご飯とか一緒に食べよーね」

「うん、そうだね」



私は3月で高校生を卒業して春から大学生
小学生の頃からずっと別々だったけど
初めて涼太くんと同じ学校で私も楽しみ
中高、女子校だったから少し不安だけど





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婚約者→



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設定タグ:佐野玲於 , 片寄涼太 , GENERATIONS   
作品ジャンル:タレント
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こじゃる(プロフ) - お話大好きです。更新頑張ってください。 (2020年4月19日 21時) (レス) id: 2442b06a12 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:culumi | 作成日時:2020年4月17日 23時

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