ゲゲゲの鬼太郎〜呪われた少女〜

１ー５ ページ6

題名は「妖しい封印を見つけたのではがしてみた！！！」だった

封印の札を剥がしただけではなく、その石まで壊してしまった

目玉＞馬鹿モンが！“のびあがり”の封印を剥がしおったか！

かごめ〈納得〉

まな＞“のびあがり”？

鬼太郎＞妖怪だよ。吸血木の種を人間に植えるんだ。

まな＞それでみんな、木になったの？

鬼太郎＞ここからは僕達がやる。君達は帰れ。

まな＞待ってよ！私達が手紙出したんだよ！？

かごめ＞私は追記されただけなんだけど・・・。

まな＞ついてってもいいでしょ？

鬼太郎＞危険な目に遭うぞ。

まな＞だから？

鬼太郎＞一回は忠告したからな。

まな＞さ・れ・まし、た！

かごめ＞ハァ・・・。





まな＞何、ここ？

目玉＞大都市に降り注ぐ雨を一時的に溜めておく、地下貯水槽のようじゃ。人間なのにそんな事も知らんのか？

まな＞知ってるし！

目玉＞この奥で、あの馬鹿者が、のびあがりの封印を剥がしたんじゃ。

その時、鬼太郎の頭の天辺の方にある髪が立った

かごめ〈いる〉

通気孔から、“のびあがり”が姿を現した

目玉＞間違いない、のびあがりじゃ。

声を潜めて、目玉おやじが言う

まな＞なぁんにもいないよ？

かごめ＞馬鹿！

まな＞え？きゃあ！

目玉おやじと違い、見えていないまなは普通に声を出した

そのせいか、のびあがりに見つかってしまった

すでに遅いと察したかごめは、彼女の体を押して引き離した

目から放たれた攻撃を、かごめが受ける

かごめ＞ッ！！

鬼太郎＞おい！

まな＞え！？

壁まで吹き飛んだかごめに駆け寄る鬼太郎

状況を理解できないでいるまなは、目で追うことしか出来ない

伸ばされてきたいくつもの手から、かごめは逃れることができた

鬼太郎が彼女の肩を押し、この場から離したからだ

だが代わりに、鬼太郎がのびあがりの手に捕まってしまう

苦しそうにする鬼太郎の右手の甲に、種が押し込まれた

目玉＞まずい！それは吸血木の種じゃ！

かごめ＞！

種を植えたことで満足したのか、のびあがりは鬼太郎を放すと通気孔から消えた

目玉＞しっかりせい、鬼太郎！

鬼太郎＞は、はい・・・！

まな＞ちょっと、大丈夫！？

鬼太郎＞ほっといて・・・くれ・・・。

まな＞・・・ほっとけないって。

かごめ＞・・・・・まなの家まで行こう。

まな＞え？

かごめ＞私の家じゃ少し遠いし、実家までも距離がある。ここからだと、まなの家が一番近い。

まな＞あ、うん。そうだね、わかった。

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