ゲゲゲの鬼太郎〜呪われた少女〜

妖怪が目覚めた日１ー１ ページ2

私、宮代(みやしろ)かごめは通学路を歩く

唯一無二の親友にして同い年のクラスメート、犬山まな

彼女のお隣の家の小学生くん・裕太

そして彼女の友人にしてこれまた同い年の兄・蒼馬と、小学生の弟くん・大翔

私達５人は、通学路を歩く

とは言っても、前の男子３人は、私達にはまだ気付いていない

渋谷のスクランブル交差点で、ある動画作成者がいきなり木に変わってしまった

そこからはまるで連鎖するように、他の人達も木と化した

テレビや新聞ではこの現象について、化学兵器だの宇宙人だのと騒いでいる

私は全く別の意見だ

だってあれは・・・

裕太＞違うよ！妖怪のせいだって！

かごめ＞？

大翔＞渋谷の森が、妖怪のせいなんてウソつくなよ。

蒼馬＞妖怪なんているわけないだろ。

裕太＞・・・ウソじゃないもん。

まな＞かごめ、ちょっとごめん。

かごめ＞？

まな＞そこの兄弟さん？

蒼馬・大翔＞ゲッ。

まな＞また苛めてるのかよぉ。

大翔＞やべっ、デカまなだ！

蒼馬＞ばっ！

かごめ＞あ。

まな＞呼び捨てにすんな！

大翔＞兄ちゃん！？

蒼馬＞なんで俺が・・・。

まな＞あと私はそんなにデカくない・・・はず。

彼女は「デカまな」と言った大翔ではなく、兄の蒼馬の頭にチョップを食らわせた

大翔＞お前には関係ないだろ！

まな＞関係あるよ。お隣の子だもん。

裕太＞まな姉ちゃん・・・。

からかわれて涙目になった裕太は、言いながら頭にそっと手を置いたまなを見上げた

まなは基本、子供に甘い・・・と思う

まな＞大丈夫？どうしたの？

裕太＞おばあちゃんが言ってたんだ。人を木に変える妖怪が、何百年も前に封じられたって。きっとそいつが復活したんだ。

この子と私の意見は、全く同じだった

まな＞・・・。

困った様子で黙るまな

それが普通の反応と言える

大翔＞妖怪なんているわけねぇだろ、バァカ。

裕太＞いるよ！見えないだけなんだ！

蒼馬＞だったら出してみろよ。

まな＞っ。

またジト目をした彼女が、左手を構える

それを見た蒼馬は、まなのチョップが相当痛かったのか

額を庇うように両手で押さえた

裕太＞おばあちゃんが言ってたんだ！妖怪ポストに手紙を入れると、来てくれるって！

大翔＞はぁ？誰が？

裕太＞・・・鬼太郎が。

まな＞鬼太郎？

その名前には、実は聞き覚えがあった

確か、私も祖母から聞いた気がする

大翔＞あははは！

蒼馬＞なんだそれ？

裕太＞鬼太郎は、妖怪を退治してくれるんだ！

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