ゲゲゲの鬼太郎〜呪われた少女〜

序章 ページ1

わたしが最初に呪われたのは、生まれてすぐだった

それを聞かされたのは６さいのとき

次に私が呪われたのは、４年後ーー１０歳の時

これは仕方がない、自業自得だ

最初に私を呪ったのは、この名前と妖怪だった

次に私を呪ったのは、産みの親である母だった

名前は呪いとは言えなかった

嫌っているから、私が勝手に“呪い”と呼んでいる

そう、本当は嫌いなだけ

でも妖怪から受けたモノは、本物の“呪い”

２つの呪いと生きる私は、いつ死んでもいいと思っていた

私のせいで誰かが傷ついて、呪われるのはもう嫌だから・・・

母は呪われた

妖怪と、私に

母を呪ったのは、私を呪ったのと同じ妖怪

あいつはまだ生きている

必ず消すと誓った

そして、私も母を呪ってしまった

ただ生まれてきただけで、呪ってしまったーー

だから母は、私を消そうとした

でもなぜか、私はまだ“ここにいる”

母はあの時、私から手を離した

でも、そのせいなのか、私は母から２つ目の呪いを受けた

この呪いが解ける日は来ない・・・ずっとそう思っていた



でも、私はまだ知らなかった



この呪いを解ける人がいることを



だけど、その妖怪(ヒト)のことを私は最初、受け入れることが難しかった

人間(私達)を助ける・・・そんな存在もいるとは知っていたけど、今までが今までだから

散々命を狙われてきたんだし、疑心暗鬼になるのも仕方ないと、我ながら思う

だけど、そんな私でも彼は・・・嫌わなかった

私の呪いを、あなたは解ける？

答えはなかった

でも代わりに、強い眼差しを私に向けてくれた

見た目なんか気にしなくなるくらい、とても強くて、頼もしくて、真剣な瞳で・・・私を見てくれた

それだけで充分な答えを、彼はくれた






中学一年生、１３歳

私は、彼に出逢ったーー



本来なら出逢わなかったかもしれない私達が出逢ったのは、あの事件の時・・・

どこぞのお馬鹿な動画作成者が、ある妖怪の札を剥がして復活させてしまったその事件



そこからが、物語のはじまり



私達が出逢った、その出来事だったーー

妖怪が目覚めた日１ー１→

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