仲良し家族のお兄ちゃんはお医者さん！5 (ページ16)

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入院中の出来事(妹)16 ページ16

Aside
あの時もっと早く判断で来てたら。
ずっとしんどそうだったのにも気づいてたのに。
そう思うと辛くて・・・
もう目を覚ましてくれないんじゃないかって想ったりもした。
お兄ちゃんたちに心配かけてるのもわかってるけど、
今離れたら瑠美ちゃんが遠くに行っちゃいそうで今日も隣に座って夜を過ごす。
手を握るとすーっと涙が頬を伝った。
．
どれだけこうしてたんだろう。
一瞬瑠美ちゃんの手が動いたような気がした。
A「瑠美ちゃん？」
今度はしっかり握り返してくれた。
急いでナースコールを押す。
やっと目覚ましてくれた。
．
A「瑠美ちゃん・・・」
瑠「足動かしにくいから車椅子なんだって。」
A「ごめんね・・・」
瑠「Aちゃんは悪くないよ。助けてくれたんだもん、ありがと。
リハビリ頑張ったらちょっとはましになるかもって。」
瑠美ちゃんは明るく言ってくれた。
助けてくれた、私は本当に瑠美ちゃんを助けられたのかな・・・
でも瑠美ちゃんがこんなに前向きなんだもん、私だけ悩んでても仕方ないよね。
．
A「瑠美ちゃんまた会いにくるね。」
瑠「うん、待ってる。(笑)」
私の喘息も落ち着いて、今日は退院する日。
瑠美ちゃんとまた会いに来る約束をして、迎えに来てくれた雅にぃと病室を出た。
A「瑠美ちゃん、移植頑張るって。あとリハビリも。」
雅「そっか。Aがしっかり支えてあげたからだね。」
雅にぃは優しくぎゅってしてくれた。
この時初めて自分のしたことがよかったんだって思えたんだ。