入院中の出来事(妹)1 ページ1
☆(中学2年生)
智side
Aの病気は世界でも珍しくて、日本ではAだけ。
僕たちは今まで海外の症例を見たり、研究者の話を聴いたりすることがあった。
その中で、どうやら大きくなるにつれて、目以外にもいろんな症状が出やすいことがわかった。
Aも、呼吸機能が少し弱い、喘息、自律神経のコントロールが苦手など少しずつ症状が現れている。
そのすべてが難病によるものかはわからないけど。
高学年になってからは特に、検査入院をすることも増えた。
一昨年はいろいろとAにとってしんどいことが続いたし、去年は初めての学校と言うことで1泊だけの簡単な検査だけにしてたんだけど、
今年は学校にも慣れてきただろうし、しっかり診ておきたかったから少し長めの入院を決めた。
．
智「A、明日の準備しようか。」
A「うん。」
入院することをAはあんまり嫌がらない。
和や潤の入院の時は大変だったなーと思い出す。
A「どれ？」
智「そのカバンでいいんじゃない？着替えとかは別にしてもいいけど。
暇つぶせる物持ってったほうがいいかもね。」
A「うん。」
大きめのリュックとカバンを持ってきて、僕の隣に座った。
智「パジャマどれにする？」
A「智にぃ選んで。」
智「そう？じゃぁ適当に選ぶよ？」
Aの服は潤が選んで買うことが多い。
だから、どれを選んでも可愛いし、センスのある服装になるんだよね。
Aは他の物をカバンに入れてるみたいだから、僕は服を入れて行った。
智「A、下着は？生理ってこの前終わったばっかりだよね？」
A「うん、一昨日終わった。」
智「そっか、でも一つだけ持って行く？」
A「持って行く。」
まぁ、何か必要な物があればすぐに取りに来てあげられるし、こんなもんでいいかなぁ。
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作者名：ナナハ
| 作成日時：2021年7月13日 21時
