閉ざした心が知っている

"ごめん" ページ24

「あいつらが何をやったか、詳しくは分からない。でもそれで、立花は傷付いた。そういうことだ。」




アーヤ…………


胸が痛む。


何故そんな大変な時に、側にいてやれなかったんだ。




何でだよ…………






「美門。」




俯いた俺の視界に影が立ち、ゆっくりと顔を上げる。




兵藤が真剣な顔で立っていた。




「悪かった。本当に、悪かったと思ってる。もっと、賢く動くべきだった。」




驚いた。

いつも気怠げにしてるような兵藤が、こんな真剣に考え、謝るなんて。


ああ、こいつも責任を感じてるんだなと思った。




「ごめん。」





そう言って、真っ直ぐに頭を下げた兵藤。





胸をうたれた。






軽く息を吐き、兵藤の肩に、手を置く。




「俺も、ごめんな。責めすぎた。俺が勝手に兵藤を巻き込んだのに。むしろ、ありがと、真剣に考えてくれて。」




顔を上げた兵藤。

まだ緊張が表情に残っている。





「ってか、本当は俺が何とかするべきだったんだよな。ははっ、情けねー……、」




弱々しい笑顔を兵藤に向けた。







心の友、失格だな………

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