歌い手様短編集[大人数合作]part4

クッキー　byこたつむり ページ35

会話文だけです。
＿＿＿＿＿＿＿＿

「何やってるん」

「これ？ 一時間チャレンジ」

「一時間チャレンジ」

「タイピング練習も兼ねて、これから一時間の会話を書いてんの」

「うわ大変そう」

「てことで、喋れ、お前ら」

「会話だけ？ あのー、あれないん？」

「地の文」

「あっそれ。ないん？」

「ないよ。それどころじゃねぇのわかってるだろ」

「うん」

「これ食べていい？」

「いいよ」

「中身なんやろ」

「クッキー」

「開けるときのワクワク感返せよ」

「未だにそんなもん持ってんのかよ」

「ねえよ」

「だろうな」

「いっつもクッキーだよな。なんで？」

「なんでだと思う？」

「……」

「いや黙るなよ。お前らが黙ったらタイピング音しかしねぇよ」

「タイピング音だけ」

「当たり前だろ。こう、三点リーダー打つ音だけ」

「タタタッて」

「あ、クッキーの意味見つけた」

「なんだって？」

「『友達でいましょう』やって」

「あっ今鉤括弧二つ入れた」

「当たり前だろ」

「……まぁ友達なのは当たり前だよな」

「えっ、こん中で友達だと思われてなかった？」

「……」

「黙るなよ。書けねぇじゃかんか。悲しくなるじゃんか」

「wwwww」

「今タタタタタッって」

「坂田それハマったか？」

「タタタタタッって打つためにタタタタタタタタタタタタタッって」

「坂田がそれを言うたびに増えて行くんだよなぁ」

「当たり前だろ」

「うらたも思ったよな？」

「……」

「主要なとこで黙るのやめろよ！」

「ホンマにタイピング音しかせぇへんかった」

「あとクッキー食べる音な。でも疲れたからやめよ」

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