歌い手様短編集[大人数合作]part4

アンチまでも利用する。２　byこたつむり ページ24

包帯とカッターが囁いているような気がして、カッターに手を伸ばす。
心の奥底でまふくんが止めに来てくれないかな、と考えている事は敢えて気付いてないことにして。
かち、かちと音を鳴らして刃が出てくる。
手首に刃を当てるとひんやりとした感覚がある。
冷たい感覚に痛そう、と怖気づく。
覚悟を決め、刃を引く……違う、引こうとする。

「何しようとしてるの」

聴き慣れた声がした、と思うと同時にカッターを取り上げられる。
がっつり肌に刃が着いていたため、言い逃れをする余地はない。

「全く、きれいな肌に傷がついたらどうするの。好きな人に振り向いてもらえないよ？」

続けて心配そうに、また、怒ったように頬を膨らませる。
彼の表情を見て、ああこれは小説につかえそうだ、と考える。

まふまふSide

多分アンチコメでもいたのだろう。
ネットに関われば一定数のアンチと関わることにはなる。
でもこれはチャンスかも知れない。
アンチは予想外だったけれど、優しくしたら
堕ちてきてくれるかな？

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